過去ログ - 【オリジナル】魔導機人戦姫 第34話〜【なのかもしれない】
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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/12/03(月) 20:27:10.73 ID:uc/YTnbAo
奏「ぐぅ……ぁっ!?」

金属と魔力のぶつかり合うけたたましい音と共に、奏は苦悶の声を上げた。

魔力の殆どが相殺されている分、
腕に伝わる衝撃も先程までの二発よりもずっとダイレクトだ。

カナデ「せぃっ、ぃやあぁぁぁっ!」

苦悶を浮かべる奏の様子に、
カナデはだめ押しとばかりに裂帛の気合を込めて大剣を押す腕に力を込める。

決壊はすぐだった。

槍の穂先が魔力刃ごと砕け散り、カナデの大剣が奏を捉える。

奏「ッ!?」

悲鳴を上げる間もなく弾き飛ばされた奏は、後方の壁に思い切り叩き付けられた。

奏「がはっ!?
  ……ぁぐ……ぁ……っ」

短い悲鳴と共に息を吐き出し、苦悶の声を上げて膝を突き、前のめりに倒れる。

ヒビだらけになった魔導装甲が砕け散り、霧散して行く。

クレースト<奏様!?>

奏<……だ、い、じょう、ぶ……。
  すぐには、動けないけど……でも、まだ……>

悲鳴じみた声を上げた愛器に、奏は息も絶え絶えに応える。

衝撃で意識が定まらず、痛みで全身が痺れてもいたが、
それでもギリギリ気絶は免れていた。

奏<あり、がとう……さっきの障壁の、お陰、だよ……>

奏は、クレーストが咄嗟に展開した流水魔力の障壁を思い出しながら呟く。

炎熱魔力の相殺に最も適しているのは反属性である流水魔力である。

高密度の集束魔力刃相手には雀の涙ほどの軽減しか出来ていなかっただろうが、
それでもあの障壁が無ければドラコーングラザー・リェーズヴィエで相殺し切れなかった
全ての魔力の直撃を受けていたハズだ。

魔導装甲でも全ての衝撃を軽減し切れずに砕け散ってしまっており、
あの障壁が無ければそれこそ絶命していたかもしれない。


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