過去ログ - 【オリジナル】魔導機人戦姫 第34話〜【なのかもしれない】
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828:OTかわりまして強化人間がお送りします ◆22GPzIlmoh1a[saga sage]
2014/05/21(水) 21:02:43.21 ID:2G4aw9fto
 直後――

茜『総員っ! ってえぇぇっ!』

 茜の砲声のような号令が響き、隔壁の左右と上方の三方から、
 隔壁よりも離れた位置に飛び出したイマジンに向けて十字砲火が放たれる。

 ゴールライン――隔壁の出入り口――を切った空達は、
 イマジンを蹴り出した反動で急制動をかけて立ち止まり、その光景に目を見張った。

レミィ「ロイヤルガード仕様の391改だ!
    エース用の最新型が三機も!?」

 咄嗟に左右と上方を見渡したレミィが驚きの声を上げる。

 空もレミィの声に従うように視線を向けた。

 すると、エールSの左右と真上に、
 エールと同等のサイズの三機のギガンティックの姿があった。

 どれも白を基調に黒く塗られた肩や足、
 胴体のコントラストが鮮やかなポリスカラーで塗られたギガンティック達だ。

 GWF391改。

 山路重工が今年になって発表した、最新型のギガンティックウィザードだ。

 愛称はアメノハバキリ。

 それまでのベストセラーである370型エクスカリバーシリーズを凌ぐ、
 当代最高の傑作機との呼び声も高い高性能機だ。

 その改型……つまり、よりピーキーなチューンを施されたエース用の改修機である。

 軍でもまだ二十機しかない機体。

 それが三機ともなれば、レミィが驚くのも無理は無い。

 左右の二機は内壁を背にマシンガンを構え、
 上方の一機は上空で完全に静止した状態で、両手に構えたショートバレルライフルを連射している。

 統率の取れた見事な、そして上方の一機は針の穴を通すような精密さで、
 イマジンの身体を掠めるような弾道の牽制弾を放っていた。

 最初は最新鋭の機体と、そのドライバー達が見せる見事な射撃技術に、
 レミィ同様に目を奪われていた空だったが、すぐにその視線は正面のイマジン……
 そのさらに向こうにいるギガンティックへと吸い込まれるように奪われる。

 他の三機と同じく、白を基調に漆黒に塗られた各部のコントラストが美しい、
 黒い騎士を思わせるような流麗な姿に、茜色の魔力の輝き――ブラッドラインが走る機体。

空「あれが……202……クレースト!?」

 機関に入隊して以来、初めて目にする、現在稼働中のオリジナルギガンティック最後の一体。

 その姿に、空は感嘆とも取れる驚きの声を上げた。


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