過去ログ - 京子「いつまでも手をつないでいられるような気がしていた
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 00:55:41.65 ID:BWNALDmIo
ちなつ『……』

京子『ん、どうしたのちなつちゃん?』

ちなつちゃんが静かに眺めていたのは、赤い木製の小さな椅子だった。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 00:56:32.76 ID:BWNALDmIo
ちなつ『た、高いですね……』

京子『うん……』

ちなつ『まぁ椅子なんて他に安いのがいくらでもありますから……。ほら、京子先輩。あっち見に行きましょう♪』
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 00:57:07.42 ID:BWNALDmIo
……。

店員「お支払いは現金でよろしいですか?」

京子「はい!」
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 00:57:47.60 ID:BWNALDmIo
店員さんは、包装紙を取り出すと、それを椅子の脚の方から綺麗に巻きつけていく。
一通り包装紙を巻きつけると、今度は大きな袋で椅子を包み、口の部分を可愛らしいリボンで結んだ。

店員「はい、出来ましたよ」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 00:58:26.60 ID:BWNALDmIo
店員「ふふっ、仲の良いお友達なんですね」

京子「……」

友達、か……。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 00:59:37.31 ID:BWNALDmIo
……。

さっき買ったばかりの大きな荷物を抱え、私は電車に揺られていた。
私の最寄駅まではあと10分程。
ちなつちゃんは、今頃何をしているだろうか。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 01:00:15.21 ID:BWNALDmIo
私たちは2人とも大学生。
同じ大学に通う私たちは、学校の近くにアパートを借りて、同棲していた。
2人が付き合い始めたのは、私が高校3年生の時。
ちなつちゃんは中学、高校とずっと一緒の後輩で、私は中学生の時からずっと彼女の事が好きだった。
私はこんな性格だから、いつも冗談めかしてちなつちゃんに求愛していた。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 01:00:44.00 ID:BWNALDmIo
それから、私は都会の大学に進学し、一人暮らしを始めた。
少しの間だけ離れ離れになったけど、やがて同じ大学に通う未来を思えば、寂しさも忘れられた。
一年後、ちなつちゃんは同じ大学に合格し、2人は同棲を始めた。

幸せだ……。
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 01:01:37.62 ID:BWNALDmIo
いつまでも、手をつないでいられるような気がしていた。

日常にある何でもないような事でさえも、今の私にはきらめいて見えた。

さっきの店員さんの顔が頭をよぎる……。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/07(金) 01:02:44.93 ID:BWNALDmIo
……。

京子「〜♪」

電車を降りた私は、線路沿いを歩いていた。
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/07(金) 01:03:33.28 ID:BWNALDmIo
京子「ただいまー!」

ドアを開けると、何やら部屋の中が騒がしかった。

ちなつ「あ、おかえりなさい京子先輩」
以下略



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