過去ログ - 【咲:安価】京太郎「……家が無い」桃子「20っすよ、京ちゃんっ!」【鶴賀】
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◆tXdh2WZ0lM
[sage]
2012/12/23(日) 13:07:50.10 ID:O2PMULp30
豊音「……そうだ、あっちの人に聞いてみよ!」
豊音「こうして口をふさいでればばれないもんねー」
生前、母が残した。
貴方が歩くと口から出るその音は人を憎ませる呪いであると。
その言葉を出さないようにするまで、村に近づくなと。
……あるいは、その声を聞いてもなお貴方を好いてくれる人の下以外にはいくな、と。
だから彼女はずっと一人で過ごしてきた。
食材は山に入り、木の実を取ったりウサギを狩ったり。
お風呂は山の中腹辺りにある泉で水浴びをしたり。
原始的な生活を繰り返していた。
豊音「……よし、行ってみよう!」
豊音「……っと、口ふさがないとねー……むぐっ!」
豊音「むぐむぐむぐむぐ(それじゃ、いってきまーす)」
しかし今日、漸くそれを防ぐ方法を見つけた。
だから彼女は口をふさいだまま歩き始める。
ちょっと離れたところにある、小さな村へと。
ぬかるみを頑張って超えて、いつか行ってみたいと望んだ小さな村へと。
豊音「む……む……む(ぽ、ぽ、ぽ)」
音は消えない。
ならば防げばいい。
単純な答えだ。
豊音「……む、むぐむぐ(あ、ちょうちょだ)」
豊音「むぐー(わーいっ!)」
途中見つけた蝶々に気を取られ、それを追いかける。
両手で口をふさいだまま蝶々を追いかける。
……不安定な道でそんなにも不安定に走っていたら躓くのも無理ない。
豊音「むぐっ!?(わっ!?)」
がく、と足がすべった。
そしてそのまま仰向けに倒れる。
……あれ、そういえば昨日雨は降っていなかっただろうか?
そう思う頃にはすでに彼女の背中は地面についていた。
べちゃり、と嫌な音がする。
豊音「……うげぇ〜」
遅れて、髪も地面についた。
ああ、空はこんなにも蒼い。
豊音「……服、汚れちゃった」
豊音「こんな服じゃいけないよねー」
変な目で見られるだろうから。
折角、今日はいけると思ったのにな。
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