過去ログ - 木場真奈美「木場サンタ?」
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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:04:58.97 ID:ciVG5wjy0
開いて、閉じる。その間に、じっくり読むという行為は存在していなかった。
もういちど開く。じっくり読む。頭を抱える。
あちゃー。イヴは表情でそう伝えてきた。

「これはのっけから核爆発なみの地雷ですね〜。夢の伝導師木場サンタさん、どうしましょう〜」
以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:07:08.36 ID:ciVG5wjy0

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……さて、こんな風に一生懸命、自信を持ちきれない自分を取り繕いながら、なんとかアイドルとして頑張っています。
やっぱり、どこか無理しているのは自分でも分かってますし、それが結果としてキャラに結びついて売れているというのもあると思います。
以下略



33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:14:44.66 ID:ciVG5wjy0

「……なぁ、イヴ」
「は、はいっ!」
「私はなんてことをしてしまったんだろうな。こんな、何が出来るわけでもないのに、人の心の傷を覗き見て……」
「はわわ!木場さんのせいじゃないです〜!落ち着いてくださいぃ〜!」
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:17:52.21 ID:ciVG5wjy0
「なんですかこんな夜中に…… サンタさんってことは、まさか…… まさかないでしょうけど……」

私たちのちょうど真下、幸子が窓から顔を出した

(声、出しすぎちゃいましたね〜。かなり警戒されました〜)
以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:19:33.99 ID:ciVG5wjy0
いや、まだだ。幸子の呟きを聞いた私の頭に、閃きが降りてくる。
幸子は心のどこかで、サンタを望んでいる。ならば、この状況を逆に利用できるはずだ。
プレゼントが荷台から離れる。イヴも音でようやく気づいたが、ふつうに対応するにはもう遅い。
私は、幸子に聞こえないよう小声で、しかしはっきりと言葉を届けるため、ほとんど無意識のうちに口を動かしていた。

以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:23:00.79 ID:ciVG5wjy0
空中に弧を描くように。大地を踏みしめるように力強く。しかし軌跡は乱れもなく美しく。
ブリッツェンはこのうえなくダイナミックにかっこよく、ソリを牽いてみせた。
ちょうど地面スレスレを掠めたところで、私の目の前に、落ちていったあのプレゼントが現れる。

「おっとと危ない! プレゼントを落としてしまうところだった!」
以下略



37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:25:27.16 ID:ciVG5wjy0
――さぁ、舞台は整った。私は落ち着いて喉をやわらげたのち、普段とは違う中性的な声で、幸子に話しかける。
もちろんこの声は、私のものではない、サンタの声だ。
……そのつもりだ。

「こんばんは、幸子さん」
以下略



38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:27:11.86 ID:ciVG5wjy0
私の頭には、一つの策があった。

「明日はそれを身につけて仕事に向かうといい。そうすれば――君の望んだ世界が、少しは見えるはずだ」
「本当ですか?」
「本当だとも。ただ……君のファンや、君のイメージすべてを変える力は、残念ながら私にはない」
以下略



39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:34:23.25 ID:ciVG5wjy0
「プロデューサーさんですか〜? 夜分遅くにすいません〜、ちょっと聞きたいんですけど、幸子ちゃんのプロデューサーさんって――」

イヴに上着を返し、また雪の中を悠々と飛ぶ私たち。
幸子のところでなんとか仕事を全うしたことで、ひとまずは喜び合う私たちだったが、まだひとつ仕事が残っていた。
まずは私たちのプロデューサー君に電話して、幸子のプロデューサーの電話番号を聞いた。
以下略



40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:39:42.88 ID:ciVG5wjy0
「夜分遅くに申し訳ないです〜、幸子ちゃんのプロデューサーさんですか〜? 同じプロ所属のイヴです〜。大事な用件があって電話させて頂きました〜」

幸子に渡したプレゼント自体には、当然パワーもなにも宿っていない、効果もなにもないはずだ。
それに効果をつける作業を、今この場で行っているのである。急ごしらえにも程があるが、他に方法など無かったのだ。

以下略



41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:43:18.64 ID:ciVG5wjy0
「かな子……まさかこんな時間まで起きているとはな」
「う、う〜ん、やっちゃいましたね〜」

雪の積もった三村家の屋根の上で、二人して心臓をバクバクさせながら、必死に気持ちを落ち着かせる私達。
それも当然、屋根のすぐ下、2階の窓には――
以下略



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