44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:50:21.77 ID:ciVG5wjy0
「あ、でもどうかな。最近事務所の給湯室を私物化してお菓子キッチンにしちゃってるし、悪い子かも…… 冷蔵庫なんてケーキ1ホール作れるくらい材料詰め込んじゃってるし……」
「むむむ〜、それはちょっと悪い子ですね〜。悪い子はいねが〜ですよ〜」
「え、サンタってそんなこと言うの?」
「東北と北欧のサンタさんは言うんですね〜。でも、サンタさんは心が広い! プレゼントあげちゃいます〜!」
「あ、ありがとう……?」
かな子の隠された罪まで暴きつつ、ちゃくちゃくと意味不明展開に持ち込むイヴ。
かな子も寝起きでいくらか寝ぼけているようだし、これならのちのち夢だと思ってしまうかもしれない。
「中身はみんな大好き、川島さんのお面です〜!気になりますね〜!」
「えぇっ、なにそれ怖い……けどなんだろう…… すごい気になる……」
「朝になるまで開けちゃだめですよ〜、呪われますから〜」
……イヴは川島さんをなんだと思っているんだろうか。
たしかに写真などに撮られる時に変な癖が出るのか、能面のように表情が固定されていることもままあるが……いや、そんなことは今はいい。
「ではサンタさんはクールに去りますよ〜、メリ〜クリスマ〜ス! いい夢見てくださいね〜!」
「あ、うん、メリークリスマス? ていうか、イヴちゃん浮いてるし……なにこれ、夢?」
どうやらうまく行ったようだ。
イヴが言い終わるやいなや、ブリッツェンが屋根の上へとソリを引っ張り上げてくる。
次いで姿を現したイヴは、やり遂げたという表情で親指を立てて見せ、私をソリへと引っ張り上げる。
そのままのノリで、私たちは親指を立てた拳を付き合わせながら、次の家へと向かったのだった。
100Res/129.21 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。