69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:53:07.82 ID:c0RIlJVf0
「パパに会いたい……です……」
「……」
私は面食らっていました。
もちろんお願いそのものが深刻で、ほとんどないケースだというのもありますが、それより。
パパ、いるじゃないですか。
「あ、うぅ……もう一年も、パパに会ってないです……だから、さみしくて……」
「そ、そんなに……」
「アイドルやって、ゆーめーになれば…… パパも、会いに来てくれるって思ったけど…… パパに会えないで、ずっとアイドルやるの、ちょっと、ちょっとだけ、つらいですよ……」
胸の内を告白していく仁奈ちゃんを、わたしはなおも慰めます。
「ぐす…… す、すみませんです。こんな、こんなどうしょもねープレゼント、もらえるはずないのに……」
何とか涙をせき止めた様子の仁奈ちゃん。
でも、またいつ爆発するか分からない感じです。
これは、早急に『プレゼント』をあげるべきかもしれません。
「……いえ〜? 果たして本当にそうでしょうか〜?」
「う、うぇぇぇ……え?」
「そのプレゼント、あげられるかもしれませんよ〜」
私がどうこうしてはるばる海外からパパを連れてきたわけじゃないのに、プレゼントをあげるという言い方はちょっと罪悪感を感じますけど……
私は、『パパをプレゼントする』というのを思いつきました。
やることは至って簡単、廊下に出てパパを呼べば、必ず仁奈ちゃんのもとに来てくれます――
「あれ? き、先輩から、かな?」
そう言おうとした瞬間、ポケットがブルブルと震えだしたことに気づきました。
そして同時に下の階から物音が聞こえます。
焦りを感じながらも、少し失礼して携帯電話を取り出すと、木場さんからのメールでした。
文面は――
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