3: ◆3feiQFueVc[sage saga]
2012/12/26(水) 12:14:01.33 ID:nzTAcqmZo
……思った通りでした。案外早く、送り主は判明し、それからというもの、なんだかどきどきしてたまりません。舞台に立ったときのような高揚が、足元にふわふわとした感覚を伴って、私の血を上へ上へと押し流していきます。
「四条さん……」
思っていたより、声が弾んでしまいました。恥ずかしい……です。
「はい?」
「えっ」
「ああ、雪歩」
プロデューサーと、四条さんでした。楽屋からすぐの廊下で、立ち話をしていたようです。
「お疲れさまです、萩原雪歩……素晴らしい舞台でした」
「ありがとうございます。今日は、どうして?」
「無論……あなたの舞台を、観るためですよ」
嬉しい。その怜悧な優しい眼が、私の姿を、照明の白色の輪に浮かぶ私を見ていてくれたなんて。どうして気付けなかったのでしょう。
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