過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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37: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/05(土) 15:49:55.40 ID:wOPwqajX0
その港に停泊しているのは「ホテル業魔殿」と銘打たれた豪華客船だった。
ネミッサはともかく、中学生の二人は完全に気遅れている。初めて見るものにすっかり驚いていた。そんな二人の背中を押しつつ、気後れ一つせずネミッサがホテルに導く。見上げるほどの船体。その豪華客船全てがホテルとなっているという、まどかやさやかには想像もつかない世界である。お嬢様として名高い友人の志筑仁美、彼女の世界に近い。

「こんちはー、メアリ、いる?」

豪華なロビーにあっけにとられる二人をほったらかして、気さくにフロントに話しかける。そこにいたメイドは無表情で応じる。

「ヒト……ネミッサ様、こんにちは。まだヴィクトル様に御用ですか」

「ああ、うん。アタシの相棒が預けたものを返して欲しくて、ね」

「かしこまりました。お二人のどちらかが希望されたら速やかに返却するよう申し付かっております」

「ありがとうね。あ、それとできればあそこの二人にお茶とかお願いしていい?」

「かしこまりました。ご友人ですか?」

「うん、アンタの他に、新しい大事な友人ができたよ」

「私もですか、ありがとうございます。では、早速準備いたします」

豪華な受付に気軽に対応するネミッサにあっけにとられているようだ。生半可な社会人とて利用する機会が少ない豪華客船である。普通の中学生がおいそれと来るようなところではない。当然の反応だった。
話を終わらせ、ロビーのソファーに三人腰掛けると、しばらくしてからメアリが紅茶を出してきた。

「只今お持ちいたします。その間、こちらをご賞味ください」

「あ、ありがとう、ございます……」

「なーにかしこまってんのよ。メアリ、慌てないでいいからね?」

「畏まりました。では、ごゆっくり」

丁寧なおじぎをすると綺麗な姿勢のまま下がる。

「すっごいところに知り合い居るねー、びっくりしちゃった」

「悪魔だから、なのかな?」

「んー、悪魔と人脈はちょっと関係ないけど、一応信じてもらえた?」

「ネットワークに入れた時点で信じざるをえないよ」


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