過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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◆sIpUwZaNZQ
[saga]
2013/01/06(日) 21:46:11.70 ID:WjAemYY10
「んー、なに?」
「あんた、巴マミを知ってるよな。どこいる?」
「ん? 今は学校だよ、あの子中学生よ?」
しれっとそれだけ返事するとその少女を上から下まで見る。ちらりと見えるおへそ、健康的な色気の足を見せるホットパンツ、長いだけでの髪を無造作にポニーテールに縛る。そんなマミとはアレコレ正反対な少女がなぜマミを知っているのか。また、ネミッサとマミが知り合いだということを知ってるのか。ネミッサは気づいていたが無視した。
「あんたさ、なんであたしがマミのこと知ってるって聞かないんだよ」
呆れ返るように言う。
「アタシとマミちゃんが知り合いってこと、知ってるんでしょ。今更何をいってんのよ」
少女が鼻白む。顔色が変わり、すっとネミッサから距離を取る。ネミッサとしては警戒させるつもりはまるで無かったのだが。
「マミちゃんとアタシが一緒に歩いてるのを見かけた、マミちゃんの知り合いって所だと思ったけど」
持て余したたい焼きを差し出すネミッサ。少女は意図が解らず戸惑う。受け取れ、とばかり鼻先に近づける。
「間違えて二つ買っちゃったのよ。捨てるのもったいないし食べない?」
「返品すりゃいい」
「んなしたって結局捨てられちゃうよ。焼きたてほやほやじゃないけどどうぞ」
「大体あたしはあんたを知らないんだぞ」
「マミちゃんの知り合いなんでしょ。ほら、冷めないうちに」
大人しく少女がたい焼きを受け取ると、ネミッサも嬉しそうに残った一つを食べる。一緒に食べると美味しい。さっきの刺々しい空気がたい焼き一個で和むなら安いものだ。嬉しそうに頬張る姿が可愛い。ネミッサに負けず劣らずのマナーで食べ終わると、指に残った餡を舐めとる。マミなら手を拭くだろうなと思ったら、自分の服で拭い出した。これにはネミッサも苦笑い。
その笑いに気づいたのか、口を尖らせる。だが、そんなに悪い子ではないことを知っているネミッサは友達になりたかった。
少女はちらちら指先を見ているが、ネミッサの指には指輪一つない。以前はそれなりの装飾をしていたが、元々何かを身につける事自体苦手なネミッサは、必要がなければ何もつけるつもりはなかった。それに気づいてからは意図的に見せるようにしていた。
「……あんた、マミの知り合いか」
「そだよ。そういうアンタも知り合いなんだね。……アタシのことどこで知ったのさ」
今度は少女が苦笑している。銀髪で、不思議な服装をした少女が日中街中歩き回っているのだ。同じように昼間遊びまわる不良少女が気づかないはずがない。そうしたらそれに不釣り合いなマミが仲良くしていたのを目撃したらしい。
それで、マミに用があったため、ネミッサに声をかけたとの話だった。不釣合いという部分には異論はないネミッサは納得した。
「ん、アタシネミッサ」
「あたしは佐倉杏子だ。杏子でいいぜ」
「よろしくキョーコちゃん。放課後になれば学校終わるし、それまでどっかで遊ばない? アタシもマミちゃんに会うし」
初対面に臆面も何もないネミッサに杏子は気をよくしたらしい。八重歯を見せて笑っている姿が可愛らしい。
「マミちゃんの友達ならアタシも友達。仲良くしよ?」
正直、ネミッサは杏子の下心が気にならないわけではないが、それは置いておくことにした。どうせ近いうちにほむらが誘うのだし、ネミッサからあれこれすることはないだろう。
この子も根はいい子なのだが……そんな子こそ、やはり魔法少女の運命に狙われるのか。
(道づれで自爆か……やるせないよね)
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