過去ログ - イチローが学園都市にやってくるようです -再試合-
1- 20
112: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 22:56:56.12 ID:xUrhGNcJ0

「一学年の白井黒子と申しますの。どうぞよろしくお願い致しますの」

少し頭を下げて簡単な自己紹介を済ませ、黒子は壇上にいる人間に目を向ける。
距離にして凡そ二十メートル。
以下略



113: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 22:57:35.78 ID:xUrhGNcJ0

「ありがとう。そう思ってくれて僕はとても嬉しいです……ところで、質問はないのかな?」

少しの静寂の後、大きな笑いが起きた。
色んな人が黒子のミスを茶化している。
以下略



114: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 22:58:52.11 ID:xUrhGNcJ0

学園都市では能力の迂闊な使用は厳しく罰せられる。
勿論この学校内でもそれは例外ではない。
勝手に使用すればもれなく先生達の怒号と共に寮監の鉄拳制裁が待っている。
加えて一般人の前での使用なんてものは、ある一定の期間を除いて言語道断である。
以下略



115: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 22:59:40.97 ID:xUrhGNcJ0

「し、白井黒子!勝手なことは……!!」

茫然としていた先生の一人がハッとして叫んだ。
失われつつあった規律を正そうとしている。
以下略



116: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 23:00:24.10 ID:xUrhGNcJ0

あれよあれよという間に物事が進んでしまった。
黒子が彼に喧嘩を売り、彼もそれを買い、学校がそれを認めた。
こんなことがあって良いのだろうか。
結局御坂も流されるまま、クラスメイトと共に二人が対峙する校庭に向かおうとしている途中であった。
以下略



117: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 23:01:07.29 ID:xUrhGNcJ0

彼女の能力は空間移動。
自分の身体や物体を好きな場所に飛ばすことが出来るレベル4の大能力者。
本当に野球で勝負するならば、とてもじゃないが成り立たない。
そんなことは分かりきっている筈なのに、脳の何処かがその考えを否定する。
以下略



118: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 23:02:01.57 ID:xUrhGNcJ0

太陽が少し傾きかけた空模様のグラウンド。
既に黒子はマウンドに立っていた。
マウンドといっても打席になるだろう場所から約18メートルの地面に一本、足で線を引いた即席のものであるが。
とにかく後はイチローの登場を待つばかりとなった。
以下略



119: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 23:02:55.89 ID:xUrhGNcJ0

俯いて頭を抱える。
今の今まで居るかも分からない神様に祈り続けてきたけど、最早どうすることもできない。できなかった。
ということは神様なんてやっぱりいなかったのかもしれない。
そんなくだらない考えが脳をぐるぐると駆け回りはじめた時、突然大きな歓声が上がった。
以下略



120: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 23:05:02.68 ID:xUrhGNcJ0

「やぁ、待たせてしまったね」

ヘルメットを外してイチローが軽く頭を下げた。
黒子は別段気にした様子もなく丁寧に対応する。
以下略



121: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 23:06:13.58 ID:xUrhGNcJ0

黒子は思う。
講演であれだけ言っていた奴が中学生に手玉に取られる。
そしてこいつの笑顔が苦痛に歪み醜態を晒すのが楽しみで楽しみで仕方がない。
あぁどうやって料理してやろうか。
以下略



122: ◆I045Kc4ns6
2013/01/18(金) 23:07:47.75 ID:xUrhGNcJ0

イチローが自分の代名詞とも言えるあのバットを掲げる動作を行う。
それだけで周りからは歓声が漏れたりしている。
しかし黒子は何とも思わない。何も動じない。
どう足掻いたってこの球は打たれることなど無いと分かっているから。
以下略



455Res/201.48 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice