過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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26:>>1[saga]
2013/01/11(金) 23:36:37.88 ID:bpYk7R6AO
〜18〜

御坂「(……ママよりデカい。しかも細い。私より色白い。後ろから見るとヴァイオリンみたいで……)」

食蜂「たまにはこういうのも悪くないわねぇ。ハーブスチーム」

御坂「(同じ女としてムカつく!何よヴァイオリンだって中国語で訳せば“美琴”よ!って不毛過ぎる)」

食蜂「……御坂さん?女同士減るもんじゃないけどぉ、目垢が付くからあんまりジロジロ見ないでねぇ?」

御坂「!」

スカッシュを終えた後、御坂と食蜂はハーブの焚かれたスチームルームに入って共に汗を流していた。
温室を思わせる硝子張りのスチームルーム内の長椅子に並んで腰掛けながら御坂は食蜂を見て思った。
細金細工のような髪、ストラディバリウスを思わせる肢体に同じ性別に生まれ同じ世代に育って尚――

御坂「べっ、別に!そんなの見て喜ぶのは男の子だけでしょう」

食蜂「素直じゃないなぁ。特別に触らせて上げても良いわよぉ」

御坂「いっ、いいわ!私は黒子と違ってノーマルなの!ストレートなの!って無視すんなやゴラァァァ!」

余りある格差が齎す懸絶、隔絶、断絶を一足跳びに身を乗り出して来た食蜂の谷間が御坂の腕に触れた。
それを肘で突き返して感じる、水をも弾く弾力と涙を溜める肌。『涙の谷』とは聖書も言った物である。

食蜂「裸の付き合いもたまには悪くないでしょう?それともぉ」

御坂「うっ……」

食蜂「人と触れ合うのが、深く繋がるのが、そんなに怖いの?」

その一節にあるように、食蜂の手が傷ついた雀を包むように隣り合った御坂の手に触れると指先が震えた。
御坂はそれに反駁出来ない。反論出来ない。反抗出来ない。反撃出来ない。何故ならばそれが事実だから。

御坂「……わかんない。ただ一ヶ月前から駄目になっちゃった」

食蜂「………………」

御坂「あいつと、あの女の事があってから、苦手になったかも」

上条をインデックスの下へ行かせまいと、純潔を引き換えに繋ぎ止めようとして結局捨てられた経験が。
御坂を憎む故に、白井を愛する故に、結標が白井をレイプする映像を見せ付けられた忌まわしい記憶が。

御坂「私もう男の子を好きになれないかも知れない。黒子みたく女の子を愛する自分すら想像も出来ない」

元を糾せば自分の撒いた種なんだけどねと御坂は自嘲しつつ――

御坂「先にシャワー浴びる。ごめん、あんたが悪いんじゃない」




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