過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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43:>>1[saga]
2013/01/11(金) 23:57:06.39 ID:bpYk7R6AO
〜29〜

ステイル「何だと!?」

最初に作動したのは火災報知器、次いでスプリンクラー、加えてホテルスタッフによる退避アナウンス。
次々と血相を変えた宿泊客達が部屋を飛び出し、武装した修道女達を見て恐れ戦き、更には防火扉が……
コンピューター制御によるシャッターが逃げ惑う人々を遮るように下り、二重の意味で恐慌状態となる。
そこへ計ったようなタイミングで駆けつけて来る警察、消防、救急車。事前に呼んでおいたような手際。
それを外を固めていたメンバーが押し留めようとするが、内から飛び出してくる宿泊客は止められない。

ステイル「――奴等は混乱に乗じて脱出するつもりだ!一人も中に入れるな!外にも出すんじゃない!」

修道女A『無理デス、止メラレマセン!!キャアアアアア!?』

修道女B『警備員が攻撃して来ます!何で、どうしてなの!?』

修道女C『こちら非常階段突入部隊、隔壁閉鎖で進めません!』

修道女D『七階通路、消火用ハロンガスが発生、視界困難!!』

修道女E『対象ヲバンケットルームデ確認!直チニ拘束シ――』

修道女F『対象をテラスレストランで捕捉☆追跡なさい早く!』

修道女G『違う!誰かが回線に割り込んでる!惑わされるな!』

修道女H『最上階にてルチア、アンジェレネを確保しました!』

修道女I『アニェーゼ様?アニェーゼ様!アニェーゼ様が!!』

シェリー「(――失楽園に出て来る蛇みてえな手際良さだ。吠え哮る混沌を見事にコントロールしてる)」

そこでシェリーが後ろ姿のみのピンぼけ写真を放り投げて席を立つ。もはや彼女等には手に負えないと。

ステイル「――どこへ行くつもりだ?シェリー・クロムウェル」

シェリー「ポーン、ナイトと取られりゃビショップの出番だよ」

更には駅前という立地から、仕事帰りの英国人、通りすがりの外国人までもがホテル前に群がって来る。
緻密に、綿密に、精密に計算された混乱、混戦、混沌。パトカー、消防車、救急車が交通網を堰き止め。

シェリー「お前はルークよ。キングとクイーンを守る最後の盾」

踵を返すシェリーは見た。ホテル付近からヨタヨタと動き出して、いきなりアクセルを開ける一台の――

ステイル「……残存兵力をホワイトホースからビッグベン、ウエストミンスターブリッジへ集結させろ!」

盗んだロータスエリーゼを運転する二人組の“修道女”の姿を。




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