127:絶ゴミ087 ◆59WingzUMY[saga]
2013/02/22(金) 23:44:43.17 ID:VmxGhIu70
すると、海坊主は突然、口からゴミを吐いて薫に向かって飛ばしてきた。
「うわっ! ひゃっ!」
薫は空中で器用にそれをかわす。
(ゴミ!? これで今まで船を沈めてきたってコト?)
そんなことを思っている間にも、海坊主はその巨大な鉄拳を繰り出してきた。
ゴミを避けるのに集中していた薫は念動による防御が間に合わず、
そのパンチを直撃してしまった。
薫は勢い良く海面に叩きつけられ、
そのまま引きずられるように海面を滑っていった。
(すごい威力だ、流体操作だとしたらメアリー並!?)
100mほども飛ばされたところで、ようやく薫は念動能力で体勢を整え、
海面の上に立った。
(あの巨体を整えながらあれほどの攻撃をしてきたとなると、
念動能力だけなら超度6じゃ足りない……)
底の知れない相手だった。
超能力者だとすれば複数の能力を高い超度で兼ね備えているか、
あるいは薫を越える念動能力者ということになるだろう。
だが、物質的な攻撃をしてきたことで薫にはある確信が生まれた。
(妖怪だろうがなんだろうが、物理攻撃で倒せる!)
薫に対して、ふたたび海坊主が迫ってくる。
「サイキック……つーらーぬーけーはーーっ!」
勢い良く、薫は拳を前にして海坊主に突進した。
その拳は海坊主に刺さり、薫は体ごと海坊主の腹から背中へと貫き通った。
貫いている間に触れた海坊主の体は、確かに水で出来ていた。
そして、すぐ振り返ると、貫かれた海坊主の体の真ん中を、まるで背骨のように、
人間一人が通れそうなほどの白いパイプが通っていた。
「あれは!? やっぱり海坊主はキカイと超能力で出来てたんだ!」
すぐに、海坊主は海水を吸い上げて貫かれた傷をふさぐと、
今度は指先から体内の海水を噴き出してきた。
しかも、シャワーか散弾銃のように広く円錐状にだ。
「なに、テレポートかく乱のつもり?」
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