140:絶ゴミ096 ◆59WingzUMY[saga]
2013/02/27(水) 23:26:32.37 ID:kykUiIMv0
さらにもう一人、小伝馬高校に現れたヘルメットを被った女だ。
(たしか、皆本さんやガキどもは『ファントム・ドーター』って呼んでたか)
ファントム・ドーターは小伝馬高校では気絶者二人と自分自身を宙に浮かせて
飛んで逃げるという芸当を見せている。
そんなことが出来るのは高超度の念動能力者としかたむろには考えられなかった。
そして、クライドは念動と瞬間移動の複合能力者、米内たかしも変則念動能力者だ。
(念動能力者が三人もいれば、あの薫にも勝てるわけだ)
まずい、とたむろは思った。
念動能力者三人を相手に、ゴミからゴミへのテレポートしかできない
瞬間移動能力者が勝てるはずなど無い。
見つかれば終わりだ、しかしこのまま隠れていてもボートごとテレポートして
敵をひきつけている葵をつかれさせるだけだ。
どうするべきか、たむろは悩む。
しかし、じっくり考えている時間は無かった。
「誰かそこにかくれてるじゃなーい?」
瞬間移動能力者でもあるクライドが、その鋭敏な感覚でたむろを見つけたのだ。
「くそっ!」
たむろはゴミに埋もれたまま大きくムチを振るい、あたりにゴミをばら撒いた。
「あ、おまえはんは小伝馬高校で!?」
米内たかしは素早くたむろに飛び掛り、頭をなぐろうとした。
彼の微弱な念動周波を脳に浴びれば、超能力を使えなくなってしまう。
たむろは自分でばら撒いたゴミの上にテレポートしてそれをかわした。
米内たかしのパンチははずれ、ゴミいれの容器を破壊した。
狭い船室内になおさらゴミがちらばる。
「クライド、米内、私一人では海坊主の形体維持と最低限の稼動しかできません」
ファントム・ドーターと思しき女は、戦いには加わらず海坊主の維持に
努めているらしい。
(これなら、イケる!)
たむろはテレポートで逃げ回りながら、ひたすらムチでゴミを散らかした。
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