158:絶ゴミ109 ◆59WingzUMY[saga]
2013/03/23(土) 23:20:46.19 ID:qgxOzbDG0
そして、ほたるは立ち上がった。
「うん、こんな遅くまで本当にありがとう」
「お大事にね」
別れの挨拶を済ませると、ほたるは静かに部屋を出、寮を出た。
そして、しばらく行ったところで携帯電話を取り出した。
「皆本さん、今日は貴重な情報が手に入ったわ――」
そうしてほたるの姿は闇へ消えていった。
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「と言うわけで元気いっぱい、全快しました!」
由羅は皆本の前でビシッと敬礼をしてみせた。
「こちらもコンディション問題なしだ」
たむろはいたって普通のテンションである。
「よし、それでは今回の任務を説明する。
富士山の清掃活動にまぎれて『完全の豚』がゴミを集めるという予知があった。
我々『ザ・ダストスパート』はゴミの略取を妨害すると共に、『完全の豚』の
メンバーを捕らえることを目標とする」
「「了解!」」
皆本の説明にたむろも由羅もキッパリと返事をした。
「しっかし、これだけの規模の清掃活動になるとどこに『完全の豚』が
紛れ込んでいてもすぐにはわからないな」
たむろはあたりを見回してため息をついた。
「ゴミを運ぶトラックの出入り口は一ヶ所に限定されている。
そこを通るトラックのナンバーを見て、こっちの一覧に登録されていないものが
あれば、それがおそらく『完全の豚』のものだ」
そう言って皆本は二人にB5の用紙を一枚ずつ渡した。
そこにはずらっと車のナンバーが書かれている。
これが、今回の清掃活動で正式に登録されている自動車のものらしい。
「うわぁー、すっごい地味な作業ね」
由羅はその紙を見て冷や汗を流した。
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