159:絶ゴミ110 ◆59WingzUMY[saga]
2013/03/23(土) 23:21:29.04 ID:qgxOzbDG0
「まあ役所らしい仕事っていったらそうだけどな」
たむろはさっそく駐車されているトラックのナンバーの確認を始めた。
「本来の君たちの仕事じゃないことはわかっている。
しかし、ここまでバベル本部の一般職員を連れて来るわけにもいかなくてね」
皆本もそう話しながら通過する車のナンバーをチェックしているようだ。
その様子を見て、由羅もそこらの車を確認する。
「えーと……あ、軽トラックって4ナンバーなんだ……『へ』の93-17……」
由羅の目はB5用紙をなでまわすように何度か見直した。
「……無い! この車、登録してないわ!」
由羅が大声をあげると、すぐに皆本とたむろがよってきた。
「すぐ行く!」
「確かか!?」
そして、二人もそのナンバーを確認した。
そのとき、
「あのー、俺らのトラックになんかありました?」
「なんじゃ、おぬしら?」
その軽トラックの持ち主らしい男たちが皆本たちの元へやってきた。
「今回の清掃活動に使う車にはナンバーの登録を義務付けられているはずだ。
この車は登録されていないが、どういうことか説明いただけないか?」
皆本の言葉に、男たちは顔を見合わせた。
「おぬしら清掃活動の主催者側のもんかい?」
「いいや、バベルの者だ」
男の問いに、皆本がそう答えると、男たちの目の色が変わった。
「やべぇ、ずらかるぜ!」
その言葉と同時に、男たちは即座に軽トラックに乗り込んで走り出した。
「あ、しまった!」
男たちの逃げ足は想像以上に速く、皆本もたむろも追いつけなかった。
が、すでに由羅は軽トラックの上に乗り込んでいた。
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