42:絶ゴミ29 ◆59WingzUMY[saga]
2013/01/20(日) 00:34:39.57 ID:G6oOayFk0
皆本はそう言っていそいそと着替え始めた。
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「たしかに、ほとんどの現場において『ミスター・ブー』が確認されています」
背古井は分厚い調査資料をながめながら言った。
「しかし、ESP鑑識でも特に異常無しという報告です」
「せやけど、紫穂は超度7や。鑑識とは別の結果がでてもおかしくないで」
紫穂に代わって葵が言った。
「背古井さん、その鑑識結果を見せてもらえる?」
「あ、はい」
背古井が資料を紫穂に渡した。
紫穂は目を通すより先に、触れて接触感応でその内容を読んだ。
「あたしたちだったら、これ読むだけで半日かかりそう」
薫は面倒そうに舌を出した。超能力にも向き不向きがある。
捜査段階では念動能力者の薫にはほとんど出番が無かった。
「……超能力痕跡が無さ過ぎるわ。低超度エスパーぐらいどこにでもいるから
ただのヌイグルミだってもうちょっと超能力痕跡があっても良さそうなものなのに」
資料内容をざっと確認した紫穂が言った。
「かえって怪しい……という事ですか?」
背古井の質問に紫穂はうなずいた。
「微弱な超能力ならその痕跡を消すような細工も可能よ。
問題は、微弱な超能力で乗り物や建物を破壊できるかってことなんだけど――」
紫穂はそう言って、薫に目を向けた。
「弱い力でぶっ壊すってなったら……柱とか重要な部分に力を集中させるかな」
薫は念動能力者として、微弱な超能力で建物を壊す方法を考えてみた。
「一ヶ所に力を集中させるような超能力の使い方なら、
現場にはっきりとした痕跡が残るでしょう」
だが、薫の案は背古井にあっさりと否定された。
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