1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/16(水) 23:21:48.77 ID:Z2MY10hv0
ひだまり荘の外では、まだ雪が降っているみたいだった。
わたしは乃莉ちゃんの部屋のカーテンを少しだけ開けて、ひだまり荘のお庭を眺める。昼間からとどまることを知らずに降り続けた雪は、ゆの先輩の脚を半分くらいは隠せそうなほど、積もっていた。
音絶えし、この音が雪、降る音か――だったかな。うろ覚えだけど、たしか、そんな俳句があったような気がする。なるほど。実際そういう場面に直面してみると言い得て妙で、雪と一緒に静寂の微粒子も積もっているような感覚を、わたしは覚えた。
乃莉「なずなー、お風呂空いたよ〜」
脱衣所から乃莉ちゃんの声が聞こえてきたので、わたしはカーテンから手を離す。支えを失ったそれは、重力に引っ張られるがままにはらりと揺れて、頼りなくぶら下がった。
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