過去ログ - SERIAL CHAINS 「あやめのうた」
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25: ◆wPpbvtoDhE[saga]
2013/02/02(土) 01:50:27.23 ID:B2qTmEea0


*




天牛蟲「チィィィッ!!」


  ドズゥッ!!!


菖「んぅ゛!!?」


はっと気づけば、細長い多節爪が腹部を抉っており、次の瞬間には臓物ごとぶち撒かれていた。

身が竦んで躱す余裕などなく、菖は無様に嗚咽を漏らす。



菖「がッ!!ぁアア!!?」

痛いなんてものじゃない。

怒りと焦燥に身を任せて戦っていた時はアドレナリンによる鎮痛効果も多少はあったのだろうが、今は未知の恐怖が菖の熱を下げていた。

肉を穿たれ臓器を破壊されるなど、思考が通常に働いている状態で喰らえば失神しそうなほどの激痛である。



天牛蟲「ギ、チチッ」


立て続けに猛突する妖魔なる生物。菖の不調を理解したうえで大技を繰り出そうと顎を構える。



菖(やば・・・)

左右対照に準えた鋭くも堅牢であることが象徴される大顎が、菖の細い首になぞるようセットされた。



天牛蟲「魏ッ!!」


菖「ぱッ!??」


  ブシュゥウッ!!!


菖「―――!――!!」


首が胴より切り飛ばされ宙に舞い、切断面からは噴水のように血が吹き出る。

くるくると頭部が宙で廻転している最中、菖の意識は途絶えることなく激痛に悶えながらも周囲を視認することが出来た。


これほど気持ちが悪い視界を見たのは初めてだ。






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