過去ログ - SERIAL CHAINS 「あやめのうた」
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52: ◆wPpbvtoDhE[saga]
2013/02/21(木) 00:55:14.39 ID:PjVVij7u0


水無瀬「あー、そんで続きな」

菖「まだあるのか」

水無瀬「うん。俺さ、あの妖魔っての欲しい」

菖「は!?」

ちょっと待て・・・・・あんな化け物が欲しいなんてどーいった脳ミソしてるんだ。
馬鹿デカイ虫が欲しいなんて悪趣味なんてものじゃない。


水無瀬「あの虫を想像してんだろーけど、アレなら俺だって遠慮するわ」

菖「ん?どゆこと?」

水無瀬「俺が来る前に、光って痺れる触覚を喰らったって言ってたろ?」

水無瀬「多分そりゃ电力(電気)だ」

菖「電気?あれが電気なの?」

売り飛ばされる前に住んでいた農村に電気は通っていたが、その電気がどーいった仕組みなのかは理解していなかった。


水無瀬「多分な。で、触覚から電気撃つような虫なんて世界中探してもいないと思う」

菖「そりゃあね。あんなデカさの虫もいないと思うよ」

水無瀬「でもって命令してた男が、天牛虫《ティンニウチョン》と名付けてたと」

菖「ああ」

水無瀬「ってこたぁ色々と種類がいるんじゃね?能力も色々と」

菖「・・・気が滅入るよ」

水無瀬の考察は最もだった。
だがこれから先、妖魔の種類が様々になり、それが追って来ると考えたら堪ったものではない。


水無瀬「且つ“従えてた”となれば・・・俺も一匹くらい拝借したいね」

菖「従えて、どうするんだ?」

水無瀬「従えるってより、協力してくれたらいいかな」

水無瀬「人間じゃ出来ないことが出来りゃあ、今よりマシなことが出来る」


菖「・・・そうか」

少し考えた後、先程干肉を切った鉄切り挟みを手にする。


水無瀬「・・・おい?」

菖「水無瀬、怪我してるだろ?」

唐突な行動を気にする水無瀬をよそに、問いを投げた。


水無瀬「怪我ってか、ちょっとの擦り傷程度だけど」

実際は転倒した際の衝撃によってムチウチのようなダメージを負っていた。
だが、致命的でもないし放っておいても問題ではない。数日あれば治る。


菖「ッ゛!!」

  バチィッ!!!

水無瀬「!!?」

指先の肉を少しばかり切った。流れ出る血も少量ではあるが痛々しいことには変わりない。
事実、菖の顔は痛みに歪んでいる。


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