過去ログ - ゆるゆるフォークロア
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24: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 01:57:35.42 ID:LCN19Rtbo

ある者は怪異を見たと。
ある者は異界に連れ去らわれたと。
ある者は狂ったように笑い続けたと。

以下略



25: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:01:53.91 ID:LCN19Rtbo

そんな百物語が、さる高貴な男の耳に飛び込んできた。

この男、高貴な生まれで大層な金持ちでありながら、暇を持て余した人生を過ごしたためかおもしろいものにとんと目の無い性分であった。
なればこそ、この奇妙で面白おかしくもどこか背筋を震わせる、件の百物語とやらを早速ためしてみたくなるのも無理のない話であろう。
以下略



26: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:08:17.77 ID:LCN19Rtbo

さてここで、一つの疑問にぶちあたる男。

時間は足りるのか。

以下略



27: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:10:50.04 ID:LCN19Rtbo

日が落ちてすぐの夕刻。
まだ外には人の往来が激しいうちから日は沈んだ日は沈んだと互いをごまかしながら、
時計の針を気にしつつ怖さの欠片もない話を徒労感と眠気に耐えて必死にこなした男たち。

以下略



28: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:11:41.64 ID:LCN19Rtbo



「つまらぬ」

以下略



29: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:13:09.33 ID:LCN19Rtbo

そう、なんとも面白くなかったのだ。
たかが人魂。
喋りも叫びもせぬ、ものを燃やすこともない。
これではただの大きな蛍ではないか。
以下略



30: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:16:32.54 ID:LCN19Rtbo

呆れかえる従者たち。
相手にされず飛び交う人魂が作った薄暗がりの中で、不敵に微笑む男はそう宣言をしたのだ。

もっとも、男とて馬鹿ではない。
以下略



31: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:18:25.62 ID:LCN19Rtbo

だが、この話を真に受けるものがいた。
彼の子孫の一人である。

その男は先祖と同じように、金持ちで、世俗から離れ、面白いことが大好きな、なんとも面倒極まりない気性の持ち主であった。
以下略



32: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:19:31.41 ID:LCN19Rtbo

彼は考える。
南極でやれば、千物語も可能なのではないか、と。

極夜という現象がある。
以下略



33: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:22:21.21 ID:LCN19Rtbo

なんとも奇妙奇天烈、大胆不敵。
そして無駄のひとことで片付けられるような計画であろうか。

参加者は一人が覚えられる怪談の数を考慮に入れて五十人。
以下略



34: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/01(金) 02:23:11.66 ID:LCN19Rtbo



だって、面白そうじゃないか。

以下略



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