18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/04(月) 22:06:12.65 ID:z17TTo9R0
「私ははな、知らせを聞き、悪くない落とし所にたどり着いたと思うたのよ?」
学園都市に居る少年の周囲は常に人の流れがあった。群衆は老若男女問わないが、少年は接した年頃の乙女の大部分の心を掻っ攫った。
野次馬どもは最終レースの勝者が誰なのか気になったものだった。
「神裂に五和は無論のこと、アニェーゼ部隊や王室派にも少年に心奪われた者は居たであろうな」
イギリス清教のみならず、ロシア正教にロシア成教、魔術結社や果ては科学サイドの人間まで。
こぶしを握り誰かの為に何かの為に戦い続けた、ただの少年に、誰も彼もが魅了され夢中になった。
そうして、最終的に、彼に選ばれる幸運を手にしたのは、健気に帰りを待ち居場所を守ったシスターだった。
「最大主教……ッ!!」
「怖い顔をするなステイル。
確かに、イギリス清教の縁者が選ばれたことは、我々にとって最大の利益つながるのは事実。
けれど、最後まで話を聞きたもう。」
今、利権争いについて議論する気はないと言い、彼女はさらに言葉を続ける。
「やはり、慕う殿方と添いとげられるのも、女子とっては一つの幸福の形だろうと思いけるの」
魔道図書館。それを、10万3000冊の禁書を。
小さな少女に背をわせたのはほかでもない自分自身と知った上で、彼女は続ける。
「禁書目録は私が小さな頃から手元に置き、今日まで保護下に置いてきた子なのよ」
最大主教の名のもとに、Index-Librorum-Prohibitorumと名を授け、彼女は養育の最高責任者であり続けた。
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