過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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◆sIpUwZaNZQ
[saga]
2013/07/13(土) 23:46:36.56 ID:wMXdjl1Q0
奥の部屋から現れたヒトラー。そのカリスマめいた表情には余裕がある。
『全くだ。気に入らなければ恩人も切り刻むのかね。戦友たる日本人の
末裔とは思えんなぁ』
「へっ、何言ってやがる。そんな流暢な日本語喋るヒトラーが本物かよ」
杏子が噴き出しそうになりながら言う。彼が所謂まがい物だと
看破しているからだが、それでもヒトラー自身は素知らぬ顔だ。
『だからなんだと? 今の問題は、君らがここにいて、その相手が私だと
いうことではないかな』
と語るヒトラーの手には、左右に三つずつのソウルジェム。その数が
何を意味するか。
それを見てキュゥべえはにやりと笑う。
『それの孵化を待つまでもない。この乗り物は浮上する。魔女化の
エネルギーをふんだんに使ってね』
傷が癒えたものの、心のダメージが大きいほむらは、かろうじて上体を
起こすだけだ。絶望から蒼白になった顔で、怒りの視線をキュゥべえと
ヒトラーに向けるのが精一杯だ。
そして、部屋が揺れる。徐々にその揺れが大きくなると、部屋の中から
でもわかるほどの浮遊感が全員を襲う。
地鳴りが響き、何かの砕ける音がする。根を千切り、道路の水道管などを
破壊し、地面から見滝原中学校とその周辺が浮上する。
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