過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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◆sIpUwZaNZQ
[saga]
2013/08/20(火) 23:30:48.86 ID:qP2C1Qq20
その場に居合わせている上条は全く頭がついていっていない。ただただ仁美に引きずられ
さやかに会いたい一心でついてきた彼は、素質がない。魔女を視認できない。
「君! こっちへ!」
うららに腕をつかまれ、戦闘の範囲外に引きずり出される。
そこは(彼がそれとわかれば)戦場全体を俯瞰できる位置だ。ほむらが、マミが、杏子が
おのおの武器を振り回し、見えない何かを撃破している。
そして、鮮やかな蒼い衣装を身にまとい、戦場を駆け巡る少女。
「さやか……」
そのさやかは、目に見えて動きが悪くなっていた。仁美と上条という意外な闖入者に
動揺していたからだ。ちらちらと上条を見て集中が出来ていない。
”美樹さやか、貴女は上条恭介の保護に回りなさい”
ほむらに看破され、ますます動きが悪くなる。だがこのままでは杏子の背後が危険だ。
ほむらとスイッチする形でしぶしぶ下がり、うららたちにむけて走り抜けた。
マミは戦場を圧縮しうららたちを守るため前進する。体育館から生徒たちを助け出した
時と同じ理屈だ。その横を走り抜けるさやかを見て決意を新たにする。
自分は正義の味方だと。
”佐倉杏子、今は魔女に集中して”
”あ、ああ”
ほむらに策はない。その場にいる誰もが何も出来ない。仁美のふらふらした歩みを
誰もとめることが出来なかった。
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