過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
1- 20
482: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/08/20(火) 23:33:22.82 ID:qP2C1Qq20
『仁美! もう止めて!』

さやかの悲鳴も彼女の心には届かない。距離だとかそういう問題ではない。
彼女の心は砕けてしまっていたから。

「魔法少女が魔女になる? そういう噂、聞いたことがあるよ」

その上条の言葉に全員が振り返る。噂?
彼が言う。彼はほむらやマミのため噂を自分なりに集めていた。そのときに
ほむらが発端の『前の世界の話』の噂を聞いていた。だが当時はそれがほとんど
受け入れられておらず、懐疑的な噂であった。だがそれがここにきて現実味を
帯びた。

「志筑さんもなってしまうんだね。なんとかしないと!」

信じてくれた。さやかは腰が抜けそうなほど安堵していた。さやかが言っても
無理なら上条が言えば仁美は思いとどまってくれる、そう思ったからだ。
彼の声であればきっと届く。さやかはそう理解した。

『なら恭介が説得して! あのままじゃ仁美が……』

「……でも、彼女には、僕の声は届かない」

先ほどまで何度も上条は引き返すことを提案してた。皆の邪魔になるというのが
理由だった。だがその声も言葉も、思いも届かない。

なぜなら仁美は、さやかと上条を失ったと思い込んでいたから。

「じゃぁどうするんだい!」

「こうします!」

上条の提案は、皆の発想の外にあった。
それは彼が噂を調べ続けたが故の、結論だったのかもしれない。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
543Res/503.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice