過去ログ - ビッチ・2
1- 20
157:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/27(水) 23:55:25.53 ID:/HL4si7bo

「おまえ・・・・・・それって完全に犯罪じゃねえか。明日香ちゃんのときと同じだぞ。何で警
察に連絡しなかった」

「いえ、だって叔母さんの気持を無視してそんなことはできないでしょ。それにああいう
のって親告罪なんでしょ」

「ふざけんな。誘拐監禁や傷害罪は親告罪じゃねえよ。しかも複数の犯人がいるんだろ。
親告罪とかって小ざかしいことを言ってるんじゃねえぞ」

「・・・・・・すいません」

「まあ、過ぎたことはしかたないが、その件については調べさせてもらう。それでいい
な」

「明日香?」

 僕は明日香の方を見た。

「はい。それで玲子叔母さんがつらい思いをしないのだったら」

「そこはできるだけ配慮する。て言っても性犯罪の被害者だからって、女性の私服デカを
差し向けたりはできねえけどな」

 それはそうだろう。それにしても今日一日で何が何だかわからなくなってしまった。個
別に生じたこれらの事件には何か整合性があるのだろうか。

「まあ、いいや。今はゆっくり話をしている時間はない。俺も少し考えてみたいし、偽警
官の件はすぐにでも調べをいれなきゃならん。今日はおとなしく家に帰れ。どこにも寄り
道するなよ」

「わかりました」

「念のため兄ちゃんの携帯の番号を教えておいてくれ。俺のも教えておくから」

 そう言いながらも自分の携帯の番号を平井さんは思い出せなかったので、ここでまた少
し時間を食った。

「じゃあ、今日だけはパトカーに送らせるから。今後は身辺に注意しろよ」

 早く帰れと言われているのは明白だった。

 そのとき制服姿の警官が突然パトカーを覗き込んだ。後部座席にいる僕たちに気がつか
なかったのか、彼は助手席の平井さんに向っていきなり大声で報告し出した。

「平井さん。16時14分、警ら中のパトカーが不審尋問で容疑者を確保しました。被疑者は
血の付いたバタフライナイフを所持していました。二人とも高校生ですが、問い詰めたと
ころ犯行を認めました」

「お、そうか。早かったな」

 平井さんは僕たちが聞いてるというのにその報告を止めようとはしなかった。

「動機や身元はこれからですが、バタフライナイフで被害者を刺したことは認めています。
現在、明徳署に移送中です。あともう一人女の子が一緒にいたので身柄を確保してありま
す」

「女の子だあ? そいつも容疑者なのか」

「わかりませんが、その子は一緒に連れられていただけだと言っているようです」

「よし。署に戻るぞ」

「了解しました」

 制服の警官が車を離れると平井さんが僕らを見た。

「聞いてのとおりだ。送ってやりたいがそうもいかなくなった。とにかくおまえらは家に
帰れ」

 もうそれ以上、平井さんは僕らを相手にはしてくれなかった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
459Res/688.68 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice