166:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/01(月) 22:18:07.39 ID:D0y2i/Rfo
「最近の有希は少し調子の乗ってるんじゃないかな」
パパはあたしの肩を抱いて静かに言った。
「調子に乗る? あたしが?」
「ああ。有希はパパの言っていることがわかっているようで、実はよく理解できていない
んじゃないのか」
「どういう意味? あたし、パパの言うとおりに行動しているのに」
「おまえはまだ若い。何しろ中学生だからな。パパがいろいろとおまえに教えたことも、
おまえには少し早すぎたのかもしれないな」
「もっと具体的に話してくれないと、何言ってるのかわからないよ」
雲行きが怪しくなったことを感じて、あたしはパパに密着した。そうすることでパパの
追及が少しは甘くなることを期待して。今までは大概のことはそれで済ませてこれたのだ
けど、今日のパパは少しだけお説教モードに入っているようだった。あたしのせいでパパ
の多忙なビジネスを邪魔してしまったのかもしれない。
「少なくとも二人の高校生が殺人未遂で逮捕されたんだ。もう少し慎重になれ」
あたしは殊勝になろうとした気持を忘れてパパに反論した。それでもパパに密着して身
体を寄せることは忘れなかったけど。
「パパが教えてくれたんじゃない。世の中には価値のある人間と無価値の人間の二種類し
かいないって」
「同時に慎重さに勝る薬はないとも教えたはずだよ」
「今日はしかたなかったんだってば。あたしが池山を刺せって命令したわけじゃないよ」
「じゃあ、どうしてあの二人は池山君を刺したんだ」
「それは・・・・・・」
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