過去ログ - ビッチ・2
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340:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/01(木) 00:06:06.40 ID:CfJ7xOZ2o

「いったいどうやってこれを」

「へえ、認めるんだ。あんたばかでしょ? こんな公園で昼間からやるなんてさ」

「・・・・・・何が欲しい」

「やっと素直になったね」

「ああ、わかったよ。俺の負けだ。確かに俺は小さな女の子が好きだよ。でもな、俺はお
となしい女の子が好きなんだよ。だから、あんたにはこれっぽちも興味はねえよ。これだ
けは本当だぜ」

「やっと正直になったね。じゃあ、聞きましょうか。病院で何があった」

「それは太田さんにはもう話したぜ」

「全部話したんでしょうね」

「ああ。はっきりと奈緒人はあんたが女帝じゃないかと証言した。俺の馬鹿なボスがそれ
を聞いてエキサイトしちゃってよ。あんた、やべえよ」

「奈緒人はその場で誰を大事にしていたみたいだった? 明日香?」

「そうだな。明日香のことは心配していたと思うよ。だけど、一緒にちょっと色っぽい女
がいてよ。叔母さんだとか言ってたけど、そいつのことも気にしている様子だったぜ」

「そうか」

「なあ。俺は本当は今日はこんな話はどうでもいいんだよ。俺の要求を受け入れてもらえ
れば、平井の疑いなんか報告書でぶっ潰してやれるよ」

「じゃあ、そうして」

「俺の要求は」

「まさかと思うけど、そんな証拠もない話だけで脅しているわけじゃないよね」

「太田さんから聞いてねえのか。本筋はむしろそっちじゃねえよ」

「聞いてない」

「じゃあ、特別に教えてやろう。むしろ問題は神島スポーツの件だ」

「何それ」

「神島スポーツは老舗のスポーツ用品の輸入会社だ。海外ブランドのゴルフクラブとかを
独占的に輸入販売していた。去年、その会社が無理な資金運用で巨額な債務を作って破綻
した。裁判所からその管財人に指定されたのがおまえの親父だったってわけだ」

「それで」

「太田さんのスタッフは優秀だよな。神島スポーツの債務と債権を調査しているうちに多
額の使途不明金を発見した。連鎖倒産した神島スポーツの関連会社が一昨年神島スポーツ
から都内の土地を購入しているんだが、ちょうどその購入代金分だけ資産が不足していた
んだ」

「それがパパと何の関係があるのよ。横領があったとしても、パパはそれを発見したんで
しょ? 社会的に賞賛されこそすれ問題になることなんか何もないじゃん」

「その一年後、元営業部長が自殺した。自分が横領したという内容の遺書を残してな」

「ふーん」

「遺書は手書きじゃなくてPCで作成したものだった。あとそいつが横領したと告白し
た。さらに横領したという金の行方も不明なままだ。遺書にはそれについて何も触れてい
なかったからな。どうだ? わけわかんない話だろ」

「だからそれがパパと何の関係があるのよ。その元部長ってのは無実でパパが真犯人だと
でも言うの?」

「まさか。太田さんみたいな頭のいい人がそんなことをするわけねえ。その事件を担当し
ていた奴が同期でよ。飲んだとき話を聞いたことがあるんだ。犯行がその元営業部長であ
ることは間違いないようだ。証拠も承認も充分らしい。だから被疑者死亡のまま起訴され
たんだ」

「じゃあ、何も問題なくない?」

「ここまではな」


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