16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/18(月) 00:27:28.99 ID:onRvhrVu0
緊張の一瞬。永遠にも等しい一瞬の後、プロデューサーは引き金を引く代わりに、静かに言った。
「生存者を一名発見」
皆、無意識に安堵のため息を吐く。
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2013/02/18(月) 00:28:25.01 ID:onRvhrVu0
「話の通じそうな雰囲気を見るに、あんたら敵じゃないな」
「ノーブルチームだ。ステーションの機能復旧と、行方不明のファイアチームの捜索のために来た」
「なら、その任務の片方は達成されたな。俺がそのファイアチーム、その最後の生き残りだ」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/18(月) 00:29:03.86 ID:onRvhrVu0
図面によれば、この先が、電波の中継の管理を行う中継ステーションの機能の中枢だ。
生存者がいるとすれば、最も可能性が高い場所だったが、男の口調から察するにすでに全滅しているとみて間違いないだろう。
「先頭を歩いている奴が急に止まったんだ。あんまり黙ってるものだから、ちょっと肩をどついてやったのさ」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/18(月) 00:30:06.73 ID:onRvhrVu0
「あんたらが来てくれて助かったよ」
「自分一人で逃げ出して、大した情報はなし。いい気なものね」
律子が明らかな皮肉を込めて呟く。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/18(月) 00:34:11.53 ID:onRvhrVu0
一瞬。
私は律子の理性が何とか拳を解いたのを私は見た。
「おいおい、この先に行こうってのか? 俺はどうなる!」
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2013/02/18(月) 00:34:39.16 ID:onRvhrVu0
「じ、冗談じゃねぇ! 敵については何も分かっちゃいないんだ! 姿を消して、俺が一人になったときを狙っているかもしれねぇんだぞ!」
打って変わって、怒鳴り散らす男に律子が静かに頭を振った。
「なら、俺たちと行動を共にするのがベストな選択だと思うが……」
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2013/02/18(月) 00:35:13.30 ID:onRvhrVu0
「ロックされています」
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/18(月) 00:36:41.59 ID:onRvhrVu0
また。
部屋に踏み込んで、最初に違和感を感じる。
先ほど忘れかけていたものと同種のものだ。
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2013/02/18(月) 00:37:10.58 ID:onRvhrVu0
「面妖な……」
四条さんが厳しい顔で呟く。
彼女も私と同じ違和感を感じ、その正体が分からずにいるようだ。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/18(月) 00:38:08.89 ID:onRvhrVu0
四条さんが、抱えるM247H重機関銃を構え直した時、全員の耳に雪歩の慌てた声が響いた。
『ぷ、プロデューサーさぁん! 大変ですぅ!』
「どうした、雪歩」
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/18(月) 00:38:36.81 ID:onRvhrVu0
慌てる雪歩の言葉を聞き終わる前に、部屋にいる全員が動き始めていた。
違和感の正体が唐突に姿を表す。
私たちより先にファイアチームが来ていたなら、彼らの移動手段は一体どこへ消えたのか。
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