過去ログ - 京太郎「もつものと、もたざるもの」
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28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/26(火) 00:45:37.33 ID:9wcEPpZZo
(絶対はない……本当か? 本当そうなのか?)
その内心を知ってか知らずか、まこは京太郎に視線を向け、びしりと指を突きつけた。
「問題はお前じゃな。京太郎」
「え、あ、はい……」
唐突な名指しの声に思考を打ち切り我に帰る京太郎。まこと目を合わせると何か意地の悪い笑みを浮かべていた。
「インターハイ中はほとんど目をかけられなかったというのに、自分なりに学習を進めておったようじゃな」
「はい、一応……」
「とはいえ、自分の実力は把握しておるじゃろ? 休み期間中にやっていたというネト麻の牌譜を見せてもらったがまだまだミスが多い」
「うぐっ」
「だーかーらー」
にぃ、という擬音が聞こえてきそうな笑みだった。
「これから大会に向けて京太郎を徹底的に鍛え上げる。今までろくに始動できなかった分たっっっぷりとな」
ぶるりと身震いする京太郎の横から和が何か楽しそうに言葉を続けた。
「私から染谷先輩に須賀君の特訓の話を持ちかけたら、染谷先輩もそのつもりだったみたいです。よかったですね、須賀君」
「なるほど犬の強化月間ってことか。それは楽しみだじぇ! 腕が鳴るじぇ!」
「よかったね京ちゃん! もちろん私も協力するよ!」
わいわいと、本当に楽しそうにこれからの教育プランを話し合う4人を見て、決して見捨てられていたわけではないという喜びを感じつつも……
(どうなるんだ、俺……)
嫌な予感が止まらない京太郎であった。
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