過去ログ - 安価でシークレットゲーム5
1- 20
947:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/10(日) 09:56:11.43 ID:nQ4y3AGI0
声をかけられ、勝則は振り返った。
そこにいたのが、少し前まで小学生だったとは思えないほど茶髪をツンツンとはねさせた、しかしまだ幼さが残る須藤大和がいた。
しかし、今とは違い、死んだように無表情だったのが印象に残った。

「…何だテメェ」

「春日小の須藤」

大和はぼそっと名乗り、勝則を見た。
その目が、肉食獣のそれのように光り、思わず怯んだ。
顔は無表情なのに、目だけが敵意を剥き出しにしていた。

「…や、やる気かよ!!」

勝則はずっと掴んでいた5人目の胸倉を離し、構えた。
5人目はその隙に半泣きで逃げたが、そんな弱いヤツのことはどうでもよかった。
今の相手の目が、あまりにも危険だったので。

 

「なぁにやってんの、大和」

 

大和の後ろに、さらに人影があった。

な、仲間かよ…ッ

勝則は視線を大和の後ろに移した。
この当時はまだ髪が黒く短かった山神弘也(男子17番)だった。
飄々としているのはずっと変わらないが、顔に殴られた痕やバンソウコウやガーゼが貼られた姿が痛々しかった。
お世辞にも強いようには見えなかった。

「何、友達? 良かったねぇ」

弘也がにこっと笑みを浮かべたが、冗談じゃなかった。
勝則は弘也を睨みつけた。
大和も同感だったらしく、肉食獣のような目を弘也に向けた。

「違う」

「うん、知ってる、大和そんな簡単にダチ作れる子じゃないもんねぇ」

「うるせぇよ、クソが」

2人の会話から察するに、そこまで仲睦まじいわけではないようだ。
というよりも、大和が人を受け付けていないように見えた。
とにかく、そんなことはどうでもいい。
話し掛けてきたくせに自分がのけ者にされていることに、腹が立った。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/793.48 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice