過去ログ - 輝子「3月9日」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/09(土) 14:58:24.13 ID:lq5rbuvco
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朝の事務所。

「お、おはよ、ござます……」

「おう、おはよう輝子」

朝陽の当たる窓際で体操をしていたプロデューサーが挨拶を返す。
コートを掛けて荷物を置いて、輝子がスケジュールを確認していると、

「ふあーぁ……」

隣に並んだプロデューサーが大きなあくびをした。
くすっと笑みを漏らしてそちらを見上げると、彼は頭を掻きながら照れ笑いした。

「かっこ悪いとこ見ないでくれよなー」

「み、見られたく、ないなら、隠さなきゃ……」

「お? なんだ経験談か? 何を隠してるんだね輝子くん?」

「な、なにも、か、隠してない……っ」

おどけるプロデューサーにこちらもふざけてそっぽを向く。
こんなふうにじゃれあうのも、スカウトされた頃には想像もできなかった。
まして、人前で歌うライブなど何をかいわんや。

――でも、やったんだよね、ライブ……

白板にまだ残っている赤字の゙LIVE゙を見て、輝子はその日のことを思い出した。



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