8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/09(土) 15:02:02.50 ID:lq5rbuvco
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「………遅いな、プロデューサー……」
ステージ開始直前。
輝子は舞台袖でプロデューサーを待っていた。
スタッフとの打ち合わせは完璧。衣装もメイクもばっちりだ。
もうここに彼の仕事はなくて、急に入ったインタビューの打ち合わせに出ていってしまった。
それでも、輝子は彼にここにいてほしかった。
「………っ」
初めての個人ライブは星輝子というアイドルにとって、今後を左右するかもしれない、そういう意味で大きな舞台である。
元来そういったプレッシャーに弱い輝子だ。
心臓は早鐘を打ち鳴らし、呼吸は浅く速い。
「……怖い、よぅ……」
指を組んでは解き、うろうろし、唇を撫で、髪をいじって気をまぎらわす。
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