過去ログ - 安価でシークレットゲーム6
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944:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:19:08.20 ID:D/J1TKXp0
文雄が4歳くらいの時だったと思う。
それまでは普通に家で家族に囲まれて過ごしていた。
しかし、ある日突然政府の連中がオレの家にずかずかと入り込んだ(靴ぐらい脱げってんだ)。
そして、いきなり父親を撃ち殺した。
母親は文雄を押入れの中に隠し、その後撃ち殺された。

文雄は運良く見つからなかったので、今もこうして生きている。
文雄の両親は、どうやら反政府組織に入っていたらしく、それがバレて殺された。

 

政府に両親を殺された文雄が出来る政府への仕返し、それはこのクソゲームから脱出する事だ。
逃げ出して、政府のやつらに一泡吹かせてやる。

「ふ…文雄!」

達志がいきなり文雄の名前を呼んだ。
すごい怯えた声で。

「何だ、どうかしたか?」

「だ…誰かが今そこに…!」

何だと!?
文雄は舌打ちをして、支給されたマシンガン(イングラム M11)を構えた。

「誰だ、出て来い!
 あ、言っとくけど、俺は殺し合いなんかしないからなっ!
 神様仏様に誓ってこれ撃たねぇからなっ!」

達志は自分のデイパックを自分たちから離して置いた。
それはもちろん正しい行動だ。
達志の支給武器はガソリン1リットル、引火したらただじゃ済まない。

やがて、茂みの中から2人出てきた。

「陸ちゃん! 依羅!」

文雄は声を上げて、イングラムを下ろした。
それは陸社(男子6番)と依羅ゆた(女子18番)だった。
社は、達志と仲が良くていつも一緒にいた。
小説家志望の達志と、読書好きの社は気が合うらしい。
ゆたはすごいボーイッシュな女子で、休み時間はよく一緒に遊んだ。
最近は受験勉強だ何だで、遊んでくれないが。

「ワラ…タツ…無事だったのか」

社の声はとても静かで、かっこいい。
そんな声で話し掛けられたら照れる…ってそんなことはどうでもいいか。

「陸ちゃん!!」

達志が社のもとに走り寄った。
社は少し笑って、達志の頭を撫でた。
たった142cmしかない達志と、文雄より2cmほど高い179cmもある社は、まるで父子だ。

「なあ、陸ちゃん、依羅。俺らと組む気ないか?」

文雄の提案に、2人は文雄の方を見た。

「俺ら、仲間を探してるんだ。だから…」
「いや、やめとくよ」

社は文雄の言葉を遮って答えた。

「あ、勘違いしないでくれよな。別にワラたちを疑っているわけじゃない。ただ…」

ゆたにバトンタッチ。

「信じきれる自信もないんだよね。そのせいでギクシャクして…っていうのも嫌でしょ?」

文雄は言葉に詰まった。確かに、こんな状況で人を信じることは難しいだろう。

「…わかった、じゃあ引き止めない。でもさ…俺らがもう1回会って、その時陸ちゃんたちの力が必要なら…その時は力になってくれないかな?」

「……考えておくよ」

それだけ言うと、社とゆたはまた茂みの中に入っていった。文雄と達志は再び東を目指した。同時刻、新藤鷹臣(男子8番)は支給されたリボルバー式拳銃(S&W M686)を右手に、とにかく学校から離れていた。横には、先程の銃声に怯えきった幼馴染の雪倉早苗(女子16番)がいる。


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