過去ログ - 春香「これからのきみとぼくのうた」
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57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/17(日) 21:49:00.69 ID:H1WPBXuto

「……いや、なんでもないよ。……小鳥さんたちとお酒飲んでるからだろう」

「……」

「……はは、さっき千早にも言われたよ。……響も夜更かししてないで早く寝るんだぞ」

「……」

「…………うん、おやすみ。また、明日」


普段とは違った優しい声で、その日の別れの挨拶を交わし、電話を切った。


「……どうしたんだ、春香?」

「小鳥さんがはやく戻ってこーいって、言ってます」

「それじゃ戻ろう。……って、春香はいつ帰るんだ?」

「そうなんですよね……、帰るタイミング逃しちゃって」

「いくら夏休みだからって、気を抜いてると体調を崩しかねないぞ」

「……はい」

「駅まで送っていくから、帰ろうか。……その前に、小鳥さんに言っておかないとな」


彼は入り口の扉に手をかけてあることに気付く。


「……真美を忘れてた」


苦笑いをして入っていく。


取り留めの無い日常のはずだった。

ずっと一緒にこんな時間を過ごしていれば、いつかは彼の抱えているものが分かると思っていた。



でも、その時間がなかった。



「春香、そこで何をしてるのよ?」

「なにか考え込んでるみたいだけど……」

「あ、いえいえ、なんでも……。小鳥さんが首を長くして待ってますよ」



遅れてきた律子さん達を促して私ももう少しだけ、真美と一緒に大人のお酒の席を楽しんだ。




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