過去ログ - 春香「これからのきみとぼくのうた」
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59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/17(日) 21:52:09.88 ID:H1WPBXuto
「ひとりで居ることが多かったんだ、アイツ」
彼が小さかった頃の話。
好きだった話が、今はとても胸を痛くする。
「家庭環境も、周りの環境も、普通の家庭に比べたら良いとはいえないけど、決して悪いわけじゃなかった」
「……」
「それに、いつも無表情だったわけじゃない。雨上がりの虹を見つけては、宝物を見つけたような顔をしていた」
「…………」
「夏には虫を捕まえてたり、秋には木の実を摘んでいたり」
「…………」
「冬には澄んだ空を眺めたいたりしていたんだ」
「…………」
「だけど、それは誰かと一緒じゃなく、ひとりぼっちで。
それ以外は……やっぱり無表情でいて、それが普通なんだって顔をしていた」
「……」
さっき先生が言ったように、たとえ小さい頃の話でも、同一人物だとは考えられなかった。
彼は……誰かと居るとき、楽しそうにしていたんだから。
それは事務所の誰もがそう感じ取っていたはずだから。
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