過去ログ - 恒一「二年目の」赤沢「真実」
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2013/03/20(水) 03:15:15.35 ID:Cr80KzW40
――7月23日・午前11時25分・第二図書室――


赤沢「恒一くん、そっちはどう?」

恒一「うーん、十五年前以外の<ある年>には、ヒントになりそうな情報はないかな」

赤沢「そう。……やっぱり、無駄なことに付き合わせてしまったかしら」

恒一「そんなことないよ。合宿までまだ時間があるんだから、できることはしておかないと」

恒一「見崎や勅使河原だって、今の内になるべく手伝っておきたいって言ってるんだし」

赤沢「……ありがとう。じゃあ、他の資料を持ってくるわ」


恒一(…………)

恒一(本当は、十五年前の卒業生から情報を得られれば一番なんだろうけど)

恒一(怜子さんは、<災厄>の影響で当時をよく覚えていない)

恒一(千曳さんが調べた結果、他の卒業生も同じような状態ということだった)

恒一(それでも杉浦さんたち他の対策係は、実際に当時の卒業生を訪ねて回ってくれているけれど……)

恒一(その結果も、はかばかしいものじゃない)

恒一(結局は、合宿で事態が好転することを祈るしかないのが現状か……)

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2013/03/20(水) 03:16:06.89 ID:Cr80KzW40
赤沢「んーっ……! くっ……!」

恒一「?」


以下略



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2013/03/20(水) 03:17:04.85 ID:Cr80KzW40
望月「……」

望月「……」カアッ


以下略



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2013/03/20(水) 03:17:58.72 ID:Cr80KzW40
鳴「それよりも、二人は何してるの? 床にずいぶんと資料が散らばってるみたいだけど」

恒一「ああ、ちょっとね。今片付けるよ」

赤沢「ごめんなさい、私のせいで……」
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2013/03/20(水) 03:18:51.26 ID:Cr80KzW40
赤沢「恒一くん?」

恒一「……赤沢さん、この人って」スッ

赤沢「……!」
以下略



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2013/03/20(水) 03:19:46.80 ID:Cr80KzW40
――三年三組・教室――


赤沢「赤沢和馬は、私の従兄弟よ。私にとっては実の兄のような存在だったわ」

以下略



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2013/03/20(水) 03:21:08.23 ID:Cr80KzW40
鳴「……密室……」

勅使河原「だいたいのことは聞いてたけど、そこまでは知らなかったな……」

恒一「でも、それなら自分で鍵を閉めて自殺、という可能性もあるんじゃ?」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:21:55.36 ID:Cr80KzW40
和馬「どうしたんだい、泉美? そんなに慌てて……」

赤沢「だって……だって私、聞いたの!」

赤沢「<災厄>が、始まったって……!」
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2013/03/20(水) 03:22:46.11 ID:Cr80KzW40
赤沢「……ごめんなさい。少し、喋りすぎたみたい」

勅使河原「赤沢……」

恒一「良かったら、もう少し詳しい話を聞かせてくれないかな?」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:23:51.45 ID:Cr80KzW40
赤沢「第一発見者は、同じ三年三組の江南という男子生徒だったわ」

赤沢「10月1日の放課後、彼は一度教室を後にした」

赤沢「その時は、教室の中には誰もいなかったと証言しているわね」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:24:48.49 ID:Cr80KzW40
勅使河原「サカキ! お前、この状況でそれを言うのかよ!」

鳴「……ふうん、そうなんだ」

勅使河原「うう……あの時は、朝は晴れてたからつい持ってきてたの忘れちまったんだよ」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:25:34.28 ID:Cr80KzW40
恒一「それで、教室に戻ったあとは?」

赤沢「三神先生は、中で倒れている兄さんの姿を認めると、すぐ職員室へ戻ったの」

赤沢「警察と、救急に通報するためにね」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:26:49.71 ID:Cr80KzW40
赤沢「……それから、完全なアリバイがあったモノがあるわ」

鳴「何?」

赤沢「教室の鍵。その日の職員室は、朝からずっと誰かしら先生がいて、鍵が持ち出された形跡は無かったの」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:27:37.65 ID:Cr80KzW40
勅使河原「どうって言われてもなあ……特に何も思いつかねえけど」

赤沢「あんたには最初から期待してないわ。他の二人に聞いてるの」

勅使河原「……へーい」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:28:21.42 ID:Cr80KzW40
恒一(それなら、出血はかなり少なくなる)

恒一(和馬さんは両方のドアに鍵をかけてから、自分で刺さったナイフを抜いたところで力尽きた)

恒一(それなら、血痕を残さずドアに鍵を――)
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:29:31.58 ID:Cr80KzW40
勅使河原「言われてみれば、そうだな」

鳴「でしょ? 彼が嘘をついていたのなら、密室なんてものに悩む必要はなくなると思うけど」

恒一「見崎は、彼が犯人だと?」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:30:29.36 ID:Cr80KzW40
赤沢「服を着替えた? レインコートを着ていた? ……そんなもの、どこにも無かった」

赤沢「警察が来てから、江南さんはその場で話を聞かれたの」

赤沢「見崎さんの言う通り、状況からみれば彼が疑わしいのは事実だったから」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:31:22.76 ID:Cr80KzW40
赤沢「事実、あなたたちがこうして疑っているのも……」

赤沢「事件の発生から発見が短くて、他に怪しい人間がいないからでしょう?」

恒一「……否定はしないよ」
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:32:15.39 ID:Cr80KzW40
恒一「何か、知ってるの?」

赤沢「……はっきりした理由を知ってるわけじゃないけど」

赤沢「……たぶん、喧嘩してたから……だと思う」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:32:57.22 ID:Cr80KzW40
恒一「……」

恒一(彼が犯人かはともかくとして、一番事件に近い人であることは間違いない)

恒一「江南さんは、今どうしてるの? できれば、詳しい話を聞いてみたいけど……」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/20(水) 03:34:05.73 ID:Cr80KzW40
恒一(責任を感じてなのか、<災厄>によるものなのか……)

恒一(見方によっては、和馬さんの死は彼のせいだとも言える)

恒一(赤沢さんは、どう感じているんだろう……)
以下略



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