1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/20(水) 06:49:51.92 ID:JgG2c98Wo
モバマス 工藤忍のSS 
  
 工藤忍(16) 
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 06:51:42.63 ID:JgG2c98Wo
  
 『お母さんのわからずや!何でわかってくれないの!?』 
  
 『そんなにアイドルになりたかったらお母さんもう知らないわ!好きにしなさい!』 
  
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 06:54:03.30 ID:JgG2c98Wo
  
 しかし、アイドルになるのは簡単なものではない。 
  
 『アイドルね、確かになれたら凄いけどあんなの一握りの人しかなれないよ』 
  
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 06:55:43.31 ID:JgG2c98Wo
  
 『まもなく、東京……』 
  
 もう到着か、新幹線って早いな。 
  
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 06:58:33.72 ID:JgG2c98Wo
  
 「うっわー、凄いなぁ!」 
  
 駅を出て、まず目に入った光景はどこを見てもビル、ビル、ビル。 
 そして、どこかへ向かって歩く大勢の人達。 
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:01:22.10 ID:JgG2c98Wo
  
 ガチャリ 
  
 簡素なドアを開くとそこには狭いワンルームが広がっていた。 
  
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:03:19.85 ID:JgG2c98Wo
  
 オーディション会場に着いたアタシは驚いた。 
  
 静まり返った控室、素人とは思えない女の子達。 
  
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:06:19.31 ID:JgG2c98Wo
  
 「あなたのアピールポイントを教えてください」 
  
 「はいっ!どんな事でも努力で乗り越える事です!」 
  
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:12:00.79 ID:JgG2c98Wo
  
 『先日のオーディションの結果ですが、誠に残念ながら今回はご縁が無かったという事で……』 
  
 『はい、ありがとうございました……』 
  
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:14:40.07 ID:JgG2c98Wo
  
 「はぁ……」 
  
 晩御飯を買った帰り道に深く響くため息。 
 最近は少し増えてきた気がする。 
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:17:05.25 ID:JgG2c98Wo
  
 「今日は暖かいな……」 
  
 11月とはいえ東京は青森に比べると大分と暖かい。 
 必要以上に厚着をしてしまう習慣が抜けずに少し暑く感じる。 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:19:44.07 ID:JgG2c98Wo
  
 「いえ、財布。落としてましたよ」 
  
 慌ててポケットを弄るとそこにはあるはずの財布が無い。 
  
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:22:00.75 ID:JgG2c98Wo
  
 「へぇー、青森から上京してきたんだ?」 
  
 アタシは自分の身の上をありったけ話した。 
 男の人は何も言わずに黙って聞いていてくれる。 
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:24:30.63 ID:JgG2c98Wo
  
 「じゃあ、俺はそろそろ行くとするよ」 
  
 気がつけば話し始めて1時間を過ぎようとしていた。 
  
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:26:43.31 ID:JgG2c98Wo
  
 数日後、アタシは再びオーディション会場に来ていた。 
  
 今日も天気は悪く一日曇りみたい。 
 見上げると東京にきてから何度も見ている灰色の空が広がっていた。 
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:28:25.99 ID:JgG2c98Wo
  
 「本日はオーディションを受けに来て頂きありがとうございます」 
  
 「…………」 
  
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:30:10.42 ID:JgG2c98Wo
  
 「では、ダンスか歌か何かアピールをしてもらえるかな?」 
  
 瞬間、身体が強張る。 
  
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:36:58.45 ID:JgG2c98Wo
  
 「……うん、それくらいで良いかな」 
  
 泣きそうな気持ちを堪えながらうなずく。 
  
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:40:05.98 ID:JgG2c98Wo
  
 「君のダンスは良くできてる、でもそれはコピーとしてだね」 
  
 プロデューサーが沈黙を破り喋り始める。 
  
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:42:16.13 ID:JgG2c98Wo
  
 真剣な顔をしてプロデューサーがアタシを見る。 
  
 もはや気分は戦意喪失状態だった。 
 落とすならスッパリと落として楽にしてほしい。 
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/20(水) 07:44:23.26 ID:JgG2c98Wo
  
 改めて問われた質問 
  
 『どれだけアイドルになりたいか?』 
  
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