33:梨と桃の楽園 ◆TspHqBVqH9jK[saga]
2013/04/01(月) 00:46:39.59 ID:r3M9kkaYo
2時間後、一方通行と上条当麻は第17学区の路地裏にいた。
「ハァハァ……無事に撒いたようだな……」
「くっそ……何なンだお前はよォ」
「ああ、まだ言ってなかったな。俺の名は上条当麻だ。」
「そォいうことじゃねェよ」
上条が右手で一方通行の手をつかんでしまったため、
一方通行は能力が使えず、上条は右手を使えず、
結果として命がけの逃走になってしまい彼らは2時間の間
隠れては見つかって逃げる、を繰り返し遂に美琴を振り切ることができたのだ。
もしも、アニメ等だったらこのシーンで30分は埋まるだろう。
「つゥか何がしたかったンだお前。
別にあいつの電撃なンか、効かねえっつの」
「そんなもん関係ねえよ」
「はァ?」
「だってお前、攻撃されんの嫌なんだろ?」
その言葉は静かに一方通行に突き刺さる。
「だったら助けるしかないだろ?」
『お前を必ず助けてやる!』
それは幻聴だったのかもしれない。
それでも確かに一方通行の中で目の前の状況と過去の記憶が重なった。
「…黙れ」
一方通行が手で空を切った瞬間、一方通行と上条の間の地面が
鋭い刃物で斬られたように抉れた。
それはまるで暗に、これ以上は来るな、という警告のように感じられた。
「もォ俺には関わるな」
そう言って一方通行は闇の中に沈むように去っていった。
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