1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 20:44:40.80 ID:sFFUNv8Z0
【序】
会場が割れんばかりの拍手と歓声に包まれ、観客の誰もが皆、新たなトップアイドルの誕生を祝福する。
その時、ステージに立っているのは俺達じゃなかった。
孤独こそが人を強くする、というのは黒井のおっさんの口癖であり、俺達も散々言い聞かされてきた言葉だ。
実際、その通りだと思った。
今でこそ俺達はユニットを組んでいるが、突き詰めるとこの業界は個人の実力が全てであり、甘えは許されない。
だから、俺は北斗や翔太に対して、常に厳しい姿勢で臨んだ。
ダンスの振りを間違えたり、時間に遅れたり、ここ一番って時に体調を崩したりしようものなら、容赦なく責めた。
逆に、俺にも至らない所があれば、同じように責めてもらった。
馴れ合おうなどとは一切考えなかった。
たとえ仲間同士だろうと、緊張感が無ければ個人の成長なんて望めるはずがない。
他の二人も、同じように考えていたと思う。
だから、765の連中を見ると、俺は虫唾が走って仕方がなかった。
仲良しこよしでオシゴトしてりゃ、そりゃあ楽しいだろうさ。
だが、少なくとも俺はあいつらを認めなかった。
あいつらは互いに馴れ合うばかりで、トップアイドルになるのを目的としているのではないと感じたからだ。
お遊びしてぇなら他所でやれ。心底そう思った。
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