10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 21:01:00.16 ID:sFFUNv8Z0
翌日、新しいアイドル候補生をスカウトしたと、プロデューサーが鼻息を荒くして律子に話した。
その名前に聞き覚えがあったため、律子はどんな子なのかと問いかけた。
「金髪ロングでスタイル抜群、でもあどけなさが残る顔が印象的だったなぁ。
昨日、浜松町を歩いてたところを見かけてさ」
やはりあの子だ。
昨日の出来事をプロデューサーに話すと、プロデューサーはひどく驚いた。
「何とも運命的だな。
今日、午前中にここに来てくれる予定だから、もし時間が合えば律子も同席してくれるか?
昨日の話題を出せば、彼女も食いついてくるだろうし」
今日は、午後から春香と伊織、雪歩のレッスンに付き合うので、それまでで良ければと律子は答えた。
プロデューサーは、今からあの少女に会うのが待ち遠しいようで、何度も事務所の壁にかかった時計に目をやっている。
素っ気無く返事をしたものの、内心は律子も知らず知らずのうちに胸を高鳴らせていた。
まさか再会する日が来ようとは。それもこんな早くに。
思えば、あの電車に彼女が来てくれていなければ、自分はあの後どのような目に遭っていたか分からない。
昨日の話題を出した際に、お礼を言っておくのも良いだろう。
だが、約束の時間が過ぎ、午後になっても少女はやってこない。
レッスンがあるので、律子は候補生の三人を車に乗せ、事務所を出た。
結局、その日のうちに少女が事務所を訪れることはなかった。
少女が事務所に来たのは、その翌日のことだった。
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