48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:25:35.22 ID:sFFUNv8Z0
「そうは言っても、どのように行えば良いでしょうか」
961のレッスンを行っていた男性のコーチは、少し困惑した表情で律子に聞いた。
突然の提案に戸惑っていたのは律子も同じであったため、どう返答して良いのか律子は迷った。
「そうですね―――基礎練は、私達も一緒に参加できると思います。
課題とする曲目はお互いに異なるでしょうから、片方が踊る間、もう片方はその様子を見学しコメントしてもらう、というのはどうでしょう?」
「確かに、普段あまり接点の無い人のダンスをじっくりと見ることで学ぶこともあるでしょうね」
961のコーチは、律子の提案に賛同した。
冬馬は、「また基礎練からかよ」と愚痴をこぼしたが、北斗と翔太が彼をなだめ、ようやく練習が始まった。
961プロのオーディションにエントリーしていただけあり、響と貴音の基礎力はかなりの水準を有していた。
特に、ダンスが得意と日頃から公言している響のダンスは、真のそれと比べても甲乙をつけがたい。
貴音も、見た目ほどの派手さは無いものの、コーチの指導にそつなく応える器用さは持っていた。
一方で、雪歩は細かいミスを連発してしまっていた。
雪歩は男性恐怖症である。
慣れない環境で、男性コーチによる初めての練習を、ライバルである男性ユニットと行うことは、雪歩にとってあまりにも高いハードルだった。
コーチが何度も練習を止め、つきっきりで雪歩に指導を行うために皆が待たされる間、冬馬は苛立ちを隠そうとしなかった。
雪歩は、ジュピターを含め、皆に対して申し訳無い気持ちでいっぱいになった。
穴を掘って埋まりたい、と思った。
一時間程度の基礎練習が終わり、お互いの課題曲を交代で披露する時がきた。
まずは、765側が踊り、ジュピターが見学する。
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