71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 23:13:51.48 ID:sFFUNv8Z0
オーディションが始まり、各アイドルが銘々に磨き上げた実力を披露する。
今日の流行はダンスであり、特にダンスアピールに重きを置くアイドル達が多いようだった。
あまりのレベルの高さに圧倒されたが、やがて雪歩は、いつの間にか美希の体が震えているに気づいた。
さらに、今まで見たことも無いほど真っ青な顔をしている。
「だ、大丈夫、美希ちゃん?」
異変を感じ取った雪歩が、すかさず美希を気遣う。
良く聞くと、美希は、ほとんど聞き取れないほど小さな声で何やらブツブツ呟いていた。
「さ、さいしょは―――ちがう、あの――えと―――あ、れ―――?」
「ミキが、やらなきゃ――ミキ―――貴音に―――」
出番が来るまでの間、雪歩は懸命に美希を励ました。
だが、その声は彼女に届いていたのだろうか。
とうとう美希の番号が呼ばれ、おぼつかない足取りで美希はフラフラとステージに立った。
律子の不安は的中した。雪歩は目の前の美希の姿が信じられず、愕然とした。
歌声にまるで張りが無い。
ダンスも所々細かいミスを連発していた。
そのミスに気を取られ、挙句の果てには足元を見ながら踊る始末であり、残る頼みの綱であったビジュアルのポイントも全く伸びなかった。
歌い終わる頃には、美希は肩で息をしていた。
240Res/253.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。