過去ログ - 美希・雪歩「レディー!」
1- 20
85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 23:41:08.49 ID:sFFUNv8Z0
「いやー、貴音には参ったさー。
 自分を助けようとして、ズボンを思いっきり引っ張って脱がしちゃうし」
 えぇー、と雪歩が驚きながら顔を赤らめた。

「それだけじゃないんだぞ。
 自分をそのままにして、「助けを呼んでまいります」とか言ってどこか行っちゃうんだもん。
 おかげで自分、すっごい恥ずかしい思いしたんだからね!」
 腕組みして鼻を鳴らしながら、響が怒ったようなフリをしてみせたのがおかしくて、雪歩は笑った。

「でも、自分に構ったせいで、貴音も結局961のオーディションに間に合わなくてさー。
 あの時自分を放ってさえおけば、貴音なら961に入れたかも知れないのに」

 一転して、遠い目をしながら語る響を見て、雪歩も少し切ない気持ちになった。
「分かってる――貴音は皆の事を気遣ってるって、自分が一番良く分かってるんさー」

「真ちゃんもそうだけど―――」
 響の言葉に感化され、雪歩も自分の想いを打ち明けた。
「皆だって、美希ちゃんの事、心から嫌ってるはずないよ。
 初めてオーディションに合格した時だって、あんなに皆でお祝いしたんだもん」

 響は頷いた。
「美希、また戻ってきてくれないかなぁ」

「戻るよ」
 予想外に雪歩が強く言い切ったので、響は少し驚きながら雪歩を見た。
「また皆で笑いながら、いつでも美希ちゃんを迎え入れられるような、そういう事務所にしなくちゃ」
 私が―――。

 雪歩は、響に聞こえないような小さい声で、最後に力強く呟いた。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
240Res/253.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice