3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/25(月) 16:10:19.55 ID:MY2yL6du0
学園都市を震撼させたエンデュミオンの一件から、十日が過ぎた。
ここはとある病院の一室。
黒髪の少女は、長い眠りから目を覚ました。
彼女の名前はシャットアウラ=セクウェンツィア。
学園都市に数ある私設治安維持特殊部隊の一つ、「黒鴉部隊」の隊長を務めていた。
「私は……助かったのか?」
エンデュミオンは崩壊していない。窓の外の様子を見るに、それは明らかだった。
さらに、自分までも助かってしまうとは、まさに――
「まさに奇跡だな」
ハハ、と自嘲気味にシャットアウラは言った。
「奇跡」という言葉は、シャットアウラが最も嫌悪する言葉だったのだ。
しかし、あの日あの人達のお陰で、今は信じてもいいと思えるようになっている。
「――は、そうだ、今世界はどうなっている? エンデュミオン崩壊は回避できたみたいだが、レディリーは? 黒鴉部隊は? そして……上条当麻は?」
次々に疑問が沸き起こった。
シャットアウラは重い体を無理やり起こし、点滴スタンドにしがみつきながら、立ち上がった。
体がこんなに重いなんて、と愚痴をこぼしながらも、その足は懸命に前へ踏み出していった。
そして、扉の取っ手に手をかけようとした時、不意に扉が開いた。
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