57: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:58:00.36 ID:WRQTCoCwo
私は動揺の中で剣を振るうがそれはとても弱々しく、
春香はいとも簡単に弾いてしまった。つまらなさそうに。
「千早ちゃん。私のために死んでね」
58: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:58:44.30 ID:WRQTCoCwo
やれやれと言った表情で萩原さんの方を振り向き、
「はぁ……しょうがないなぁ〜」
59: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:59:11.22 ID:WRQTCoCwo
「な、何こ……れ」
見ず知らずの魔法に全く身動きの取れない萩原さん。
しかし、私も解除の方法もわからなかった。
60: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 16:59:54.25 ID:WRQTCoCwo
「ふぅ〜、助かりましたよ〜」
そう言いながら御手洗翔太はこちらにやってくる。
そして春香の横に立って言った。
61: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:01:38.78 ID:WRQTCoCwo
「ごめんね、千早ちゃん」
一つ、大きく深呼吸をしてから。
62: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:03:44.12 ID:WRQTCoCwo
私のあの時の悲しみは一体何だったのか。
でも、
もう別にいいのかもしれない。
こうして春香は生きているのだから。
63: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:06:13.96 ID:WRQTCoCwo
そして、死が迫る私を守るもう一人。
嫌な予感はしていた。
64: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:07:42.05 ID:WRQTCoCwo
斬られた箇所からは大量の血が噴き出て、
ゆっくりと、静かに崩れ落ちる。
65: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:08:09.70 ID:WRQTCoCwo
嫌……やめて。しゃべらないで……。
もう、いいから。
本当は気づいてた。
私、自信がお母さんのことを恨みきれてないことを。
66: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:08:49.28 ID:WRQTCoCwo
「あなたが大事だったからよ。
あなた達二人が、私は一番大事だったからなの」
67: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:09:42.30 ID:WRQTCoCwo
「あなたは……歌うべきよ。いつだって、どこだって」
「歌い続けるべきなの……だから」
「千早。優を……お願いね」
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