61: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:01:38.78 ID:WRQTCoCwo
「ごめんね、千早ちゃん」
一つ、大きく深呼吸をしてから。
62: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:03:44.12 ID:WRQTCoCwo
私のあの時の悲しみは一体何だったのか。
でも、
もう別にいいのかもしれない。
こうして春香は生きているのだから。
63: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:06:13.96 ID:WRQTCoCwo
そして、死が迫る私を守るもう一人。
嫌な予感はしていた。
64: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:07:42.05 ID:WRQTCoCwo
斬られた箇所からは大量の血が噴き出て、
ゆっくりと、静かに崩れ落ちる。
65: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:08:09.70 ID:WRQTCoCwo
嫌……やめて。しゃべらないで……。
もう、いいから。
本当は気づいてた。
私、自信がお母さんのことを恨みきれてないことを。
66: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:08:49.28 ID:WRQTCoCwo
「あなたが大事だったからよ。
あなた達二人が、私は一番大事だったからなの」
67: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:09:42.30 ID:WRQTCoCwo
「あなたは……歌うべきよ。いつだって、どこだって」
「歌い続けるべきなの……だから」
「千早。優を……お願いね」
68: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:10:42.87 ID:WRQTCoCwo
私を売り払い。
その身のために、自身の安全のために取った行動。
本当は許したい。いつだって謝ってくれれば許してあげたい。
69: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:11:10.86 ID:WRQTCoCwo
だけど……。
だけど、涙が出て止まらなかった。
嫌な思い出なんかは一切出て来なかった。
70: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:11:40.07 ID:WRQTCoCwo
「いい機会だから教えてあげるよ。
君のお母さんは最後まで君を守り続けようとしていたことをね」
「まぁ、結果的には失敗した部分もあるけれどね」
71: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/28(木) 17:12:17.60 ID:WRQTCoCwo
「君のお母さんは君を売ったんではなく、
君たち二人の身を遠くにやることで守ったんだよ」
「石の発動は君等自身の血。その君等が捕まってはお終いだからね」
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