過去ログ - 劇場版・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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[saga]
2013/03/29(金) 23:13:58.39 ID:4764DHEAO
〜23〜
鳴護「……ううん?」
麦野「どういう事だ?これが本当なら、こいつは百年以上――」
鳴護「あれ?」
麦野「!」
そこで鳴護が覚ますと、真っ先に目につくのは見知らぬ天井。次いで目を動かせば陽光に満ち溢れた窓辺。
そして上条のワイシャツを羽織り、組んだ足の上でノートパソコンを叩いている眼鏡をかけた麦野の姿が。
麦野「……おはよう」
鳴護「おはよう……」
うつらうつらと思い出す。確かお風呂から上がった後、皆と食事を共にして、女三人はリビングで雑魚寝。
麦野「朝ご飯はあいつが学校行く前に作っていってくれたみたい。インデックスにはお使いを頼んでるわ」
そして上条とインデックスが既に家を出た時間まで眠りこけていた事を知り、鳴護はやや赤面し頬を掻く。
そこで麦野も再び画面に目を落とす。その大人びた横顔はとても同年代と思えないが敢えて口に出さない。
御坂との出会いとなった、路上で歌う自分にショバ代をせびって来た破落戸よりも怖い結果を招きそうで。
麦野「それで今日は何か予定とかある?悪いけどあんまり表は出歩けないからそのつもりでいてちょうだい」
鳴護「……実は今日、オービット・ポータルの担当者と契約の事で話しに行かなくちゃいけないの。それで」
麦野「……なるほどね」
当の麦野が改めて画面に目を落とす。その眼鏡に、金髪の少女と『1870』という年数が反転して映る。
麦野「一応、あいつに頼まれたから今日は私があんたにつくわ。本分じゃないけど、身辺警護も兼ねてね」
鳴護「………………」
麦野「どうかした?」
鳴護「……ありがとうって言えば良いのか、ごめんなさいって謝れば良いのか、お願いしますって頼めば良いのかわかんなくて」
麦野「……あんた、表裏がないって言うか今時珍しいタイプね」
そんな鳴護を、麦野は珍しい生物でも見るように見つめる。一癖も二癖もある同性ばかり見て来たが故に。
鳴護「……でもあんたじゃなくてちゃんと名前で呼んでほしい」
麦野「………………」
鳴護「あたし、記憶も何もなかった頃、誰にも呼ばれなかったし自分でも名乗れなかったの。だから……」
こんな風にストレートに切り込んで来る鳴護に、麦野は同じく施設で育った『置き去り』の少女を想起し。
麦野「――考えとく」
鳴護「!」
麦野「ご飯、食べな」
鳴護「うん!」
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