過去ログ - 劇場版・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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[saga]
2013/03/29(金) 22:49:00.14 ID:4764DHEAO
〜2〜
上条「死ぬかと思った」
麦野「殺そうと思った」
上条「血圧も沸点も低過ぎだろ!?あっ、パセリは抜いてくれ」
あわや、今オーブンで焼かれているベーグルのようになりかけつつも何とか宥め賺して上条が椅子に座る。
その向こう側では麦野がキッチンに立ち、フロマージュ・フレとマヨネーズを混ぜて塩胡椒を振っている。
上条がパセリは入れないでくれと言いながらテレビをつけると、そこには現在話題になっているニュース。
上条「宇宙エレベーター“エンデュミオン”、遂に完成ってか」
麦野「嗚呼、あの出来の悪いガラスペンぶっ刺したようなやつ」
上条「それだそれだ。でもたった三年で完成なんてすごいよな」
エンデュミオン完成記者会見が行われており、そこには建設に尽力したオービット・ポータル社社長……
レディリー=タングルロードなる10歳の少女が映っていた。だが麦野は振り返りもせずトマトを切る。
そしてパンに先程のチーズマヨネーズを塗り、トマトとレタスを乗せ、スモークサーモンを乗せて呟く。
麦野「私も昔に比べりゃ丸くなったか。少なくとも三年前より」
上条「ん?」
麦野「何でもないわ、お待ち遠さん。紅茶はミルク一つだっけ」
上条「ああ。いただきます!ありがとう、すげー美味いぞこれ」
麦野「(……私が変わったのは三年って言う月日じゃなくてあんたと出会ったこの三ヶ月なんだけどね)」
パンダ柄のエプロンを着て料理を作って、美味しそうに食べる男の紅茶の好みまで知っている自分の変化。
ここに辿り着くまでに、麦野は三度上条を殺しかけた。今でこそ傷跡ではなく爪痕を残すのみとなったが。
上条「……どうした?」
麦野「えっ?」
上条「何かニコニコしてるから。良い夢でも見たんでせうか?」
麦野「別に?あっ、チャンネル変えてよ。星占いの時間だから」
上条「おお」
麦野「私は“新たなライバル”あんたは“思わぬ出費”があるでしょうってか。相変わらず運が悪いね」
その変化に悩む事が、どこか自分には過ぎた贅沢だと思わなくもなかった。寧ろ絶えず付きまとって来る。
だが香り立つマリアージュ・フレールの湯気に包まれながら浴びる朝日は三年前の自分にはなかった物だ。
上条「じゃあ今日はデートは止めにして部屋でゴロ寝ってか?」
麦野「もう三回もしたからお腹一杯。ごちそうさまでした、と」
そして今も……
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